【朝礼】話下手でも講演ができる
僕は話がうまくありません。そんなことを言うと、「何を言っているんですか」と突っ込まれそうですが、
本当にそうで、人前で話をさせるとしどろもどろです。
元々話下手なのです。
なぜ年間50回ほど講演をやっているのかというと頼まれるからです。
みやざき中央新聞で社説を書いて情報発信していたり、
本を出して情報発信していると、それを読んだ人から
講演を頼まれるのです。
頼まれ事は試され事ですから、そりゃ引き受けます。
最初は自信がありませんでしたけど、とにかく断ることはしませんでした。
でも、ちまたで講演をやっている講師の先生のようなペラペラとしゃべれません。
そんな時に出会ったのが高木義之さんでした。
高木さんの講演はOHPを使って、その一枚一枚の写真やグラフや新聞記事を
説明しながら90分~2時間、講演します。
僕はその手法をまねました。
OHPの一枚一枚のシートに僕が話したいことを書いて、それについて話すのです。
90分の講演でだいたい70枚~80枚のシートです。
僕にとってはカンニングペーパーです。
お客さんにとっては話を聞きながら、その言葉が活字になっているの理解が早くなるというメリットがあります。
これは一石二鳥です。
そのうち、パソコンの時代になり、パワーポイントというソフトと出会いました。
これによってシートづくりも楽になりました。
90分の講演をするためには100枚くらい必要ですが、書くのは僕の専門でしたなんてことありません。
僕にとってパワーポイントは、足の不自由な人にとっての松葉杖や車いすのようなものです。自分で歩けないけど、松葉杖や車いすがあれば、行きたいところに行けます。
あるいは、目が不自由な人にとってのメガネのようなものです。
メガネがないと見えないけど、メガネを掛ければ車だって運転できます。
一つのツールをゲットできることで、健常者と同じように仕事ができるのです。
僕も、パワーポイントを使うことで、ベテランの講師と同じように90分話せます。
パワーポイントがないと、しどろもどろです。
心掛けているのは、棒読みにならないこと。
読むのではなく、しゃべっていることが字幕スーパーのように出てくるように見えるということです。
これは慣れですね。これができると、話下手な人でも90分の講演が出来ます。
ただ、一枚一味のシートに魂を込める必要はあります。
自分の一番コンプレックスになっている、そのすぐ横にミッションのスイッチがあるんです。
モデルの富永愛さんは、中学まで身長が高いことが悩みでした。170㌢超えていたのですから。
そのコンプレックスがまさに今世界的なモデルとして通用する武器になっています。
僕も人前でじょうずに話せないというコンプレックスのおかげで、パワーポイントで視聴者を楽しませる講演ができています。
お陰で、準備に魂が入ります。
ベテランの、プロの講師は、何の準備もなく、壇上に立ってから、視聴者の顔を見て、京は何を話そうか決めるそうです。これはもうたくさんの情報の引き出しを持っていて、それを瞬時に引き出せる人です。こういう人がプロの講師です。
僕は、それができない障がい者なので、パワーポイントという松葉杖が必要ですが、そのおかげで、準備、準備、準備、準備、準備に事欠きません。
才能のない人間は、才能のある人の10倍は努力しないといけないんですね。
才能のない人間は10倍努力すれば、才能のある人と同じように仕事ができるのですから、それくらいの努力はなんてことありません。