水谷もりひとブログ

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【朝礼】人生のシナリオは自分の記憶が書いている

毎週金曜日は、僕が朝礼を担当する日なのですが、結構ネタに悩みます。
今、午前4時30分です。
朝っていいですね。何か下りてきます。
何かを探していると、その何かが見つかるんです。

人間の脳には、顕在意識と潜在意識とアラヤ識があるそうです。
ご承知のように、顕在意識は具体的に意識していることです。
「ご飯食べよう」とか「あれ、やらなくちゃ」とか「今度こうしよう」とか。

潜在意識はもっとその奥にある意識ですが、本人は意識していません。
パンツを履くときに右足から履くとか、帰宅したら無意識に冷蔵庫を開けているとか、
考え事をしながら運転していても無意識に家に帰りつくことができるとか。

アラヤ識という言葉は、三蔵法師がインドから持ち帰ったお経の中にあった言葉だと言われています。
潜在意識のもっと奥にある倉庫のようなものです。銀行でいうと一番奥にある金庫です。
アラヤ識の「ラヤ」とは「蔵」という意味です。
ヒマラヤとは「雪の蔵」という意味ですね。

アラヤ識は潜在意識のもっと奥にあるものです。
潜在意識は無意識という意識です。
無意識という意識です。
だから、何も考えていなくてもパンツを履くとき、最初に右足を入れるのです。
「どっちだったっけ?」と悩まないのです。
自動操縦のようなものです。

アラヤ識は意識ではないんです。
先ほど銀行の金庫と言いましたが、金庫の中のお金は、ただのお金ですよね。
それから、日本で一番大きい国会図書館にもたとえられます。
そこにある本はただの本です。本がとにかく何百万冊と置かれているだけです。

人間の脳の中のアラヤ識の中に入っているのは、経験です。
生まれてから今日まで自分で経験したことがすべて入っています。
自分で経験していなくてもおじいちゃんやおばあちゃんから聞いた話も入っています。
おじいちゃんがそのおじいちゃんから聞いた話をあなたにしてくれたとしたら、そのひいひいおじいちゃんの経験まで入っています。

アラヤ識は無尽蔵なので、何でも入ります。どんだけでも入ります。
容量に限界がないんです。
100万冊の本を読んだら、100万冊分の知識は入ります。
顕在意識も潜在意識も覚えていなくても、アラヤ識には入ります。

先ほど、金庫の中のお金はただのお金、国会図書館にある本はただの本と言いました。
たとえば、銀行に「起業したいからお金を融資してくれ」という客が来たら、
担当者が話を聞いて、支店長に相談し、支店長が金庫に入っていって、必要なお金を出してきます。たとえば、5000万なら5000万。そのとき、初めてその5000万は目的を持った意味のあるお金になるのです。

図書館の本はただの本ですが、そこに「昆虫のことを調べたい」という人がやってきて、昆虫図鑑を手にしたら、その時初めてその本は、本としての役割を果たします。
でもいつ誰かのお役に立つか分からないので、その日のためにずっと何十年もその本は書庫にあったのです。

アラヤ識とはそういうところです。
私たちの今日までの経験したこと、見たこと、聞いたこと、触ったもの、感じたこと、すべて入っています。
いいことも、悪いことも、思い出したくないことも、全部。
でもそれは、ただの知識であり、ただの思い出です。本人は全く知りません。
もう忘れているのです。

だけで、あなたがこう思ったとします。
「また失敗した。私はダメな女だなぁ」って。
顕在意識がこう思いました。
そうすると顕在意識がその意識を潜在意識に伝えます。
潜在意識は「私はダメな女」という意識を記憶していきます。
そして潜在意識はそのことをアラヤ識という蔵に探しに行くのです。

金庫にお金を探しに行くように、書庫に一冊の本を探しに行くように。
潜在意識はアラヤ識の中に入っている過去の全データの中から
「ダメだった自分」を探しに行って、見つけ出すのです。

「あった、あった」と。小学校の時にも失敗して、「ダメな自分」と思っていた。
中学校の時にも失恋して「ダメな自分」と思っていた。なんてね。

潜在意識はアラヤ識からそれを見つ出してきて、顕在意識に伝えます。
そして「私はダメな女」という意識がより一層強くなるんです。

私たちの人生のシナリオは、かつての記憶によって書かれてアラヤ識の中に入っているんです。

最近自動操縦してくれる車が開発されました。
なぜそういう開発ができるのか。
それは人間の中に自動操縦できる機能がもともとあるからです。
意識しなくても無意識のうちに家に帰り着いてしまう潜在意識の力がある。

なぜ人間はコンピュータをつくれたのか。
もともと人間の脳がコンピュータのような仕組みがあるからです。

なぜ精巧なカメラをつくれたのか。
人間の目と脳の仕組みはカメラと同じだからです。

なぜ人間は宇宙に憧れるのか。
人間の脳の中の世界は、宇宙と同じ無限だからです。
無限だから無限の世界に憧れるのです。

なぜ人間は海の中に興味を持つのか。
人間は海から来たからです。

なぜ人間は物理学を極めたいと思うのか。
人間が原子からできているからです。

人間のアラヤ識の中には、生命誕生からの記憶が全部入っているのです。

なぜ世の中には不幸な人がいるのか。
自分で不幸をイメージして、自分は不幸にであることを確認して、
不幸である自分を自分だと思い込んでいるのです。

確かにアラヤ識の中には不幸な自分が過去にいたと思います。
不幸をイメージすることで、アラヤ識の中にいる不幸な自分を探し出してきて、
自分は不幸であることを証明しているのです。

しかし、アラヤ識の中にはそうでない自分もいます。
幸せだった記憶もあるし、喜んだ瞬間もある。
だから幸せや喜びといったプラスのイメージをすることで
潜在意識はアラヤ識の中のプラスの自分を探し出してきて証明してくれます。

成功を願い成功をイメージすると、人生が前向きになれるのは、
潜在意識が潜在能力を刺激してくれるからです。

プラスのイメージ、プラスの思考とマイナスのイメージ、マイナス思考
日々、どっちの意識を強く思えるかの戦いかもしれません。

「目標達成できる」という思いと「いやいや、やっぱり無理」という思いが同時に出てくるからです。

その時に大事なことは、日々の生活の中で、顕在意識が何をインプットするかです。
日々不安や心配を駆り立てるテレビの情報ばかり脳に入れていたら、マイナス思考とマイナスイメージが優位になります。

日々大丈夫、何とかなる、心配ない、神様はいる、私はツイてる、そんなことを思わせる情報や出来事や本や人間関係の中にいると、プラス思考、プラスイメージが優位に立ちます。

だから、休みの日に何をしているかとか、どんなテレビを見ているのかとか、そういうことが大事なのです。