水谷もりひとブログ

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アウトプットすることの意味 『100%自分原因説』

人前で自分の考えや思いを語ることを「アウトプット」と呼んでいます。
自分が学んだことや、自分の考えを人にちゃんと伝えられるかは、アウトプットしてみると分かります。
いかに伝えることが難しいかが。

こうして朝礼で僕が毎週金曜日にお話することは、僕にとってはアウトプットです。
つまりとてもいいチャンスなのです。
自分が学んだことや考えていることを人に説明できるかどうか、伝えられるかどうかを自分で知ることができますから。

実はアウトプットするチャンスがないということは、人に伝える機会がないということです。

アウトプットは「教える」とか「説教する」ことと違います。
もちろんそれはそれで必要です。
社長の訓話などはある意味、説教になることもあります。
最近、たるんでいるからここで一つ説教しておこうということも必要なときがあります。
でも、自分が今考えていることや、これからの会社が進むべき方向を伝えるのはアウトプットです。


アウトプットは自分のためにします。
聞いてくれる人がいることは本当にありがたいことです。
学んだことは所詮、他人が書いた本の内容であったり、どっかの先生がしゃべったことです。
でも、「学ぶ=真似る」が語源です。
自分の中に取り入れるために学ぶのですから、自分のものにしていいのです。

学んだことを自分のものにしていく一番いい方法がアウトプットです。
つまり、インプットしたことはアウトプットすることで、初めてインプットが完成するんです。

たとえば、秋山まりあ著『100%自分原因説』という本を読みました。
読んだだけだったら、それが自分のものになったかどうかわかりません。
「それ、どんなことが書いてあった?」と聞かれて、
うまく説明できなかったら、ただ読んだだけで、自分のものになっていないわけです。

だからアウトプットするんです。
飲み会とか、雑談の中で、「これ、この前読んだんだけど…」と言いながら、アウトプットしていくと自然と自分のもの、自分の知識になっていきます。

『100%自分原因説』という本はとんでもない本で、自分の周りに起きるすべての出来事は自分の思考が原因だという考え方です。

男女関係、仕事、お金、対人関係、家庭や家族のことで不平や不満を感じることがあったとしたら、それは自分が思っていることが現実に反映した結果だというのです。

よく「思考が現実化する」とよく言われますが、本当にそうなんですよと具体的に説明しながら、この本を読む人を幸せな人生に導いてくれる本です。

思考には二つあります。
一つは、顕在意識です。
「あれが食べたい」とか「あそこに行きたい」と、自分で確認できる思考です。

もう一つは潜在意識です。
実は現実を引き寄せているのは、顕在意識は5%くらいで、95%くらいは潜在意識が現実を引き寄せているといわれています。

でも潜在意識なので、どんな思考を持っているのか自分ではわかりません。
自分の意識ではコントロール不可能です。

顕在意識で「彼女が欲しい」と思っていても、
潜在意識には、これまでの人生で経験したことや、親や祖父母を見ながら学習してきたことがすべて刻まれているので、「彼女ができたらふりまわされて自分のやりたいことができないぞ」という思いが潜在意識の中にあったら、その95%の潜在意識の力のほうが強いので、「彼女なんて面倒くせー」という潜在意識がその現実を引き寄せてしまいます。

では、自分にはどんな潜在意識があるのか、それを知る方法は現実の中にあります。

「思考は現実化する」を逆にすると、「今の現実は自分の思考が引き寄せた」ということです。
つまり、現実に起きていることを見れば、自分の思考が分かるわけです。

潜在意識は、これまでの人生で経験したことが刻まれていて、過去にマイナスこと、育った家庭の中にマイナスの要素がたくさんあったとしたら潜在意識はその影響を受けている可能性が大きいので、マイナスの現実を引き寄せたりするわけです。

この『100%自分原因説』は、他人が原因だったら変えられないけど、自分が原因だったら修正できるので、自分の潜在意識を修正しちゃいましょうという本です。

1日に5、6つの質問に答えていくというワークです。それを14日間やります。
途中できつくなります。何といっても自分の潜在意識を修正するのですから。

たとえば、こんな質問があります。
「イライラ、ムカついたことを一つ思い出して書いてください」

「その時に感じた怒りの感情を、その人に言う感じで書き出してみましょう」

「その人に言いたいことは、実は自分が人から言われていることです。なぜなら自分に起きることは自分の思考が生みだしているからです。その人に言いたいことを、自分も誰かから言われていると考えてみましょう。誰から、どんなふうに言われていますか?」


なかなか簡単には書けませんでしょ?
だから潜在意識を修正するのはちょっとキツいです。
これは2日目のワークです。

でも、だんだん後になると楽しくなります。
11日目になると、こんなイメージワークがあります。

「キライな人、苦手な人があなたと向かい合っています」
「その人の目をじっと見てください」
「そしてニコッと笑顔になってください。その相手も笑顔になっているとイメージしましょう」
「あなたはその人に『幸せになってね、さようなら』と言って、後ろに待機しているロケットにその人を乗せます」
「ボカーンとものすごい音をさせてロケットは数百万光年離れた銀河系に向けて発射しました」
「これでもうあなたはその人に心をかき回されなくなります」

僕も14日間のワークをやってみました。
その頃、抱えていたつらいことがかなり和らぎました。

劣等感の強い人は、やっていくとかなりなくなると思います。
そして、幸せの方向に向かって歩き始めることができるようになります。

以上が『100%自分原因説』を読んだアウトプットです。
こういうアウトプットをあと2、3か所でやると、この本の中身が自分のものになっていきます。


秋山まりあ著『100%自分原因説であたらしい私になるワークブック』(宝島社)1238円+税。