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父ちゃんが出稼ぎに行っていた時代

4月から始まったNHKの連続テレビ小説『ひよっこ』見てますか?
ま、30代、40代の人は見てなくてもいいです。

でも、50代以上の人は泣けますね、これ。

朝ドラというと前回の『べっぴんさん』や高視聴率だった『花子とアン』『トト姉ちゃん』『ごちそうさん』などは戦時中と敗戦直後の話がメインで、リアルタイムを生きた60代、70代、80代の人にとっては感情移入できるドラマだったと思います。

今回の『ひよっこ』はちょうど僕ら50代の世代が子どもだった頃、「出稼ぎ」が全国的に広がっていました。そこから始まります。

だから最初から泣けて泣けて・・・。

東京に出稼ぎに行っていたお父ちゃんが、稲刈りのために茨城の実家に帰省するというのが第1週目のテーマです。

田舎には嫁とじいちゃんと高校3年の娘・みね子(主人公)、その妹と弟がいます。
お父ちゃんが子どもたちに靴を買って帰るんですね。
これが泣けるんです。

それから帰ってきた日の深夜、子どもたちが寝静まった後、
大人だけでカネの話をしているシーンがあります。

その話をふすまの向こうからみね子が聞いてしまった。

お母ちゃんがふすまを開けて、「今の話を聞いてたのか?」って。

「今、カネの話をしてたんだ。みね子ももう大人だから一緒に入れ。こっち来い」って言うお父ちゃん。

お父ちゃんが切々と言うんです。
「いいか、みね子。このうちの収入はまずはコメだ。
野菜もやっているけど大した収入にはなんねぇ。コメで10万、じいちゃんは山仕事もやって3万、お母ちゃんは内緒で1000円くらいだ。それと父ちゃんが出稼ぎで2万、これがうちの一月の収入だ・・・・おまえらには贅沢させてやれねぇけど」

みね子は言います。
「そんなことねえよ。中学出て東京さ働きに出た子もいんのに、高校に行かせてもらって本当にぜいたくだって、ありがたいと思ってるよ。このご恩をどうやって返したらいいんだか」
そして言います、「お父ちゃん、私が働きに出たほうがいいんでねぇの。そうすればお父ちゃんの出稼ぎの行くの減らしたりとかなんねぇ?」

お父ちゃんは言います。「外に稼ぎに行くのは父ちゃんの仕事だ。お前は高校出たらここに残ってお母ちゃんやじいちゃんを助けてやってくれないか」

ライスシーンはみね子のナレーションです。
「お父さん、私はこの夜のことを忘れません。すっごく嬉しかったんです、大人として扱ってもらったこと。
体が熱くなるくらい照れくさくて、嬉しくて、誇らしいというか、そういう気持ちで。
そしてうちは貧しいのかもしれないけど、こうやって笑って、幸せだなぁって私は思いました」

茨城弁、味があっていいんです。