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取材ノート 2655号(2016/07/11)
魔法使いがいなくても…

編集部 野中千尋
 先週、香取貴信さんの連載「大切なことはディズニーランドが教えてくれた!」が終了しました。お話の中に、香取さんの大親友であり、「ディズニー博士」でもある、加賀屋克美さんが登場しました。

 日本とアメリカのディズニーランドで13年間仕事をした加賀屋さんは、とにかくディズニーランドが大好き。ディズニーランドに関するクイズ番組に出演しても、「詳しすぎて番組が盛り上がらない」と帰されたほど、裏の裏まで知り尽くしているそうです。

 今回はその加賀屋さんについて、紙面では語られなかった部分をご紹介します。

◎          ◎


 日本のディズニーランドで働いていた頃の加賀屋さんには、「いつか本場アメリカのディズニーワールドのスタッフになる」という夢がありました。

 しかし、それには英語ができなければ話になりません。当時の加賀屋さんは英語がまったくできず、英会話教室に通うお金もありませんでした。ではどうしたか?

 ちょっと夢のない話をします。ディズニーランドでは「ピーター・パン」や「シンデレラ」などのキャラクターが園内に現れ、よくお客さんに囲まれています。

 でも、それは外国人スタッフが扮したもの。当然人間ですから、必ずどこかで「あー疲れた」と休憩したり、お昼を食べたりしているのです(笑)。

 「彼らと仲良くなれば英会話ができるようになるはず」と考えた加賀屋さんは、仕事の合間にその人たちを探し、「友達になってよ!」と何度も話しかけました。

 最初は追い返されますが、そのうち顔を覚えられて「諦めが悪いなぁ」と笑われ、からかわれるようになります。

 そうやって少しずつ仲良くなり、日常会話を重ねるうちに、だんだん英語ができるようになったそうです。

◎          ◎


 そして24歳のとき、加賀屋さんは見事倍率150倍以上の試験を突破し、念願叶ってアメリカで働けることになりました。

 ですが、そこからの道のりも決して楽ではありませんでした。アメリカに渡っても、「なんだこの日本人」と相手にされなかったり、まだ若かったためにいじめられたこともあったそうです。

 それでも加賀屋さんは「絶対に諦めない」「今できる精一杯のことをする」「思いを一生懸命伝える」を信条に仕事をし続け、最後は現地スタッフ全員に「カツミはもう家族同然だ」と認められたのです。

 思いを突き通すことで夢を叶えてきた加賀屋さんのエピソードは、夢に向かって頑張っている子どもから大人まで勇気づけてくれます。

 「たとえつらいときも信じていれば夢は叶うもの」。ディズニー映画『シンデレラ』の有名な歌の歌詞ですが、本当にその通りだなと思えるお話でした。

 一つ違うところがあるとすれば、魔法使いがいなくても夢は叶うみたいですね。
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