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動物キャラでハッピーライフ 2659号(2016/08/08)
その1 生まれた時の天体の位置関係が性格・能力・宿命を形づくっている。僕はそれを知りたいと思った

個性心理學研究所 所長 弦本將裕
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 今日は「個性心理學セミナー」です。幼稚園や保育園、小学校のPTA向けによくさせていただくのですが、大切なのは、お母さんを元気にさせる心理学でなくてはいけないのです。

 子ども中心に子育てをすると、お母さんは疲弊してしまいます。その疲弊したお母さんを見ているお父さんはだんだん家庭から足が遠のいたりします。

 そういうことにならないようにお母さんを元気にさせてあげる。最近ではお父さんも子育てしていますから、お父さんにも元気になってもらう。その辺をテーマにお話をします。

 個性心理學では「育てる」という字を「素立てる」と書きます。「素」を見つけ出して、それを「立ててあげる」、これが子育ての原点です。

 「素」とは何か。これ、個性だと思いませんか。「素(個性)」を見つけて立ててあげると、その子はきっと素直な子になり、成長するとステキな大人になるし、素晴らしい人生を歩むと思います。

 すべて原点は「素(個性)」なのです。

 素晴らしい人生を歩みたいと思っていても、「素」、本当の自分を知らなきゃうまくいきません。

 たとえば、リンゴの木だったらリンゴの木として育てなければいけないのに、それを隣がパイナップルの木だったら、「おまえもパイナップルの実をつけろ!」と言ってみたり、親戚の子どもがバナナの木だったら、「おまえもバナナ塾に入れ!」とか言うわけですね。

 そうするとリンゴの木は頭がおかしくなります。そんなことが現実に行われています。まず個性を見極めてあげないといけないんです。

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 電化製品を買って、まず最初に取扱説明書(取説)を熟読してからコンセントを入れる人はいませんよね。取りあえずコンセントを入れて、使っているうちに分からなくなったら「取説」を読めばいいのです。

 中国にこういうことわざがあります。

 「愚者は占いに振り回され、賢者は占いを活用する」。個性心理學も子育てに活用してもらいたいと思います。4000年続いたものの中には必ず真理があるのです。

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 さて、「見守り保育」というものを提唱されている藤森平司という先生がいます。藤森先生は東京でいくつも保育園を経営されています。その保育園には日本中の保育園の先生方が視察に来られます。その先生から教わった四か条の子育ての極意があります。それをご紹介します。

 まず、「乳飲み子からは肌を離すな」。

 最近は産まれたばかりの赤ちゃんを保育器に入れて隔離していますよね。中には産まれて数日経ってから初めてわが子を胸に抱く母親もいます。私には考えられないことです。

 今、欧米ではカンガルーケアというものが提唱されていて、日本でも胎内記憶で有名な産婦人科の池川明先生がカンガルーケアを提唱しています。

 まずお母さんが産まれたばかりの赤ちゃんを抱きます。その赤ちゃんにふさわしい抵抗力を付けるための菌がお母さんの体から滲み出ているからです。なのに乳首をアルコール消毒して、布で拭いて乳を飲ませたりしています。だから、抵抗力のない子どもになってしまうのです。

 二つ目は「幼児からは肌を離して手を離すな」

 三つ目は「少年からは手を離して目を離すな」

 四つ目は「青年からは目を離して心を離すな」です。

 今、ほとんどの親御さんがこれと真逆のことをやっています。すっかり立派な大人になっているのに「あんた昨日どこに行ってたの?」「誰と会ってたの?」「何時に帰ってくるの?」とか言っていますよね。心を離して目を離してないのです。逆ですよ。

 この四か条の鉄則、ぜひ知っておいてほしいと思います。

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 さて、「個性心理學って何だろう?」と思っている人もいると思います。

 「バースデイ・サイエンス」という言い方もします。人間の誕生というのは非常に神秘的で、科学的だということです。

 皆さんは生まれる前、どこで何をしていましたか? 記憶はないと思いますけど、皆さんは間違いなくお母さんのお腹の中にいました。

 そして狭い産道を通って生まれてくるのですが、そのとき、心拍数は通常時の半分以下になり、すべての胎児が窒息直前の状態に陥ります。

 この極度のストレス状態になったとき、脳内ホルモンであるノルアドレナリンが大量に分泌されます。

 このノルアドレナリンが引き金となって赤ちゃんは水中生活から陸上生活に移行するための、すべてのスイッチがオンになるのです。

 その瞬間とはいつか?

 最初に肺呼吸をした瞬間です。産声をあげた瞬間です。

 「オギャー」と産声をあげたその瞬間の天体の位置関係、太陽の位置と月の形、これが私たちの性格・能力・職務適正・運命・宿命みたいなものをすべて形づくっているとしたらどうでしょう。知りたいと思いませんか? 僕は知りたいと思ったのです。

 その生まれた瞬間の天体の位置関係、これは二度と再び巡ってくることはありません。なぜなら宇宙全体が膨張しているからです。皆さんの生年月日というのはまさに「バースデイ・サイエンス」なのです。

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 だから私は「あきらめる」という心理学を提唱しています。

 今皆さんは「諦める」という漢字をイメージしませんでしたか?

 「諦める」という言葉は非常にネガティブです。「目標を捨てる」とか「夢を断念する」という意味があります。

 ですから、私たちは小さい頃から親に「諦めるな」と言われて育てられました。学校に入ったら先生からも「諦めるな」と教えられてきたし、部活をすれば部活の顧問とか先輩から「諦めるな」と指導され、社会人になれば上司から「諦めてはいけない」と言われます。

 その結果どうなっているか。社会全体がストレス社会になっているのです。 

 今、本屋さんに行くと『諦め力』という本が出ています。それから、「聞き流す力」、これも大事です。いちいちまじめに聞いたことを受け止めているとムカつくのです。だから、聞き流すこともときには必要です。すべて聞き流したら怒られますけど(笑)。

 私が提唱している「あきらめる」とは、「明らかに認めて受け入れる」ということです。

 実は、キリスト教も仏教も何を伝えようとしてきたのかというと、「相手を明らかに認めて受け入れる」ということなのです。

 「明らかに認めて受け入れる」、これが個性心理學のテーマなのです。

(鹿児島で開催された個性心理學・和一心(まごころ)支局主催の講演会より)


【つるもと・まさひろ】1957年東京生まれ。学習院大学、明治生命保険相互会社勤務を経て、97年個性心理學研究所を設立。世界で初めて12の動物キャラを使った個性心理學を発表。現在世界13か国で翻訳されている。所属の認定講師は国内だけで1500人を超える。著書は『動物キャラナビ[バイブル]』『動物キャラナビ[お仕事編]』など40冊を超え、累計500万部を誇る。
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