くるみノート

全国15番目のトラスト地は美しい川の母の山

8月27日、宮崎県庁で公益財団法人奥山保全トラストの室谷悠子理事が宮崎県北川町、熊本合わせて2か所の山を新しくトラスト地として購入したことを記者発表しました。これが全国で15番目のトラスト地となり全国トラスト地は合わせて2027haとなりました。

奥山保全トラストというのは、貴重な天然林に開発の手が入らないようにするために買い取り将来にわたって自然のままにしておくこと、また人工林でも水源地になっている場合、人工林を伐採、その後自然の植生に戻すことを目的にしています。

今回の宮崎のトラスト地は五ヶ瀬川水系の山。その山のすそ野にはあまりにも美しい小川(コカワ)が流れています。びっくりするくらいの透明度を誇る川は奇跡の川と言われます。
延岡観光協会のPR動画にはカヌーをする人。小川の美しい流れが映っています。

宮崎は林業県。平成24年の林野庁の調査によると森林に対する人工林の比率も59%と全国平均41%を上回っています。人工林率が4割を超えると野生動物の熊が絶滅するのだと室谷理事は話されていました。杉やヒノキのみ植栽する単一の山はエサもなく野生動物が生きられないので農業被害にもつながります。
林業地として手が入れやすい山は林業地として活用し、植樹するのにやりにくい尾根や谷は天然林に戻していく。その流れを作っていくための一つがトラスト事業です。もっと奥山保全トラスト協会の活動が知られていきますように~