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紙面サンプル(PDF) 2015年3月2日発行  2015年4月6日発行

2023年 5月22日 2978号

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心に寄り添う話し方
西任暁子・コミュニケーション・アカデミー(NACA)主宰
西任暁子さん
思ったこと、上手に伝えたい


私、コミュニケーションが苦手でした。「そんなの嘘でしょ」と思われるかもしれません。でも、子どもの頃から自分が思っていることを言葉にするのが苦手でした。自分が何を思っているのかも分からなければ、それをどう言えばいいのかも分からなかったからです。そんな私が、30年近くラジオのDJをしたり、テレビに出てお話をしたり、講演や話し方を教える活動をしてきました。それでもやっぱり思っていることってなかなか伝わらないなと思っています。理由は、…【続きはこちらから】

社説
世の母親が笑顔で過ごす社会をめざして
中部支局長 山本孝弘


非行少年の社会復帰を手助けする団体・NPO法人「陽和」の理事長を務める渋谷幸靖さん(41)を取材した。話をしていて、彼が救っているのは少年だけではないことがわかった。渋谷さんは銀行員のような風貌だ。しかしその背中には不動明王の刺青が彫られている。実は渋谷さん自身も非行少年だった。4歳の時に父親が家を出て行った。その年の七夕の短冊には「お父さんとまた遊びたい」と書いた。その願いは…【続きはこちらから】

2023年 5月15日 2977号

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目指すは人間性回復
作家/精神科医
帚木蓬生さん
周りにいませんか? 「3ざる状態」「3だけ主義」の人


…アルコール依存症の場合、飲酒をやめると汗が出てきたり、不眠になったり、幻覚を見るなどの離脱症状が出ますが、その期間はせいぜい1週間から10日間です。ギャンブル症も似たような症状が見られますが、期間はもっと長く、1か月から3か月くらい続きます。ここにギャンブル症から抜け出す難しさがあります。もう一つは「耐性」です。アルコール依存症の場合、だんだん量が増えていくのですが、ギャンブル症者の場合は賭け金がだんだん増えていきます。1万円の賭け金で満足しないと、…【続きはこちらから】

社説
最後まで滑稽な生き方を貫いた
魂の編集長 水谷もりひと


…『滑稽(こっけい)新聞』は、明治34年にジャーナリストで、世相風俗研究家の宮武外骨(みやたけ・がいこつ)氏が創刊した新聞である。政治家や官僚、行政やマスコミなど、当時の権力者の汚職や不祥事を風刺した新聞だった。記事は辛辣(しんらつ)なものではなく、新聞名でお分かりのように、社会問題を「滑稽さ」という視点で捉えていたので、どれもクスッと笑えるパロディ風だった。 宮武氏の「外骨」という名前と…【続きはこちらから】

2023年 5月8日 2976号

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心に太陽を
株式会社良心塾代表取締役
黒川洋司さん
心がカラカラの子どもたちに「安全基地」を


「良心塾」を始めて10年目です。再犯問題を解決するために立ち上げました。日本の犯罪率は平成17年を境に下がり続け、現在はピークの半数くらいにまで減りました。ところが再犯率、つまり刑務所や少年院に行った人が社会に出て再び犯罪を行う割合は依然として高く、50%ほどです。これは先進国でもトップクラスの数字です。なぜ再犯をするのか。それは…【続きはこちらから】

社説
知性と霊性に磨きをかける量子力学
魂の編集長 水谷もりひと


皆さんは「人生の指針」と呼べるようなものをお持ちだろうか。いつ、いかなる時も、意識し、行動する際の基本姿勢となっているもので、私の場合、それは「目に見える現象は目に見えない世界とつながっている」である。どういうことかと言うと、目の前に起きていることの多くは、見えない世界が現象として形になったものであるとか、自分の身の回りに起こる困ったことや嬉しいことは、…【続きはこちらから】

2023年 5月1日 2975号

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生物はなぜ老い、そして死ぬのか
東京大学教授
小林武彦さん
私たちの「超ご先祖様」とは?


…今回はそのゲノムの観点から、「生き物はなぜ老いて、そして死ぬのか」ということを考えていきます。生物学では、何か分からないことがあった時、進化の過程をさかのぼって考えます。「なぜこの動物にこんな機能があるの?」「なぜこの動物にはこんな遺伝子があるの?」。こういった疑問は進化の過程をたどると答えが見つかることがあります。そこですべての生命につきまとう老化や死の理由も、さかのぼって考えてみましょう。38億年前の生命誕生の瞬間にタイムトラベルです。生命が生まれた舞台は…【続きはこちらから】

社説
ローマ皇帝の悩みが覗ける「ドア」
魂の編集長 水谷もりひと


「令和」改元後初の統一地方選挙が終わった。あの選挙期間というのは、告示日から投票日前日までの短い期間だが我々庶民が日本国憲法前文に謳われている「国民主権」をほんの少し実感できる唯一の期間ではないかと思う。その選挙期間中に丸山敏秋著『風のゆくえ』(倫理研究所)を読んでいたら、いいタイミングで旨い一文を見つけた。当選したすべての人に贈りたい一文だ。西郷隆盛の『南洲翁遺訓』第20条である。「どんなに制度や方法を論議しても、…【続きはこちらから】

2023年 4月24日 2974号

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男でも女でもおもろかったらええやん!
落語家
桂二葉さん
鶴瓶師匠の追っかけから落語家の道へ


…小学生の時、二つ上の先輩にタカフミ君という子がいました。私は彼のことがすごく好きでした。タカフミ君はいわゆる「いちびり(お調子者)」だったんですね。「俺なぁ、砂場の砂食えるしな」とか、「俺、ゲップ200回連続でできるしな」などと、「そんなの威張ることではないだろう」と思うようなアホなことを堂々と言っていました。その頃の私は勉強ができるほうではなかったので、「自分はアホだ」という自信はありました。でも、…【続きはこちらから】

社説
実は「我思う前に我あり」かもしれない
中部支局長 山本孝弘


先日、NHKの『ワイルドライフ』という番組でカマキリの特集を観た。驚いたのは日本にはいない「ハナカマキリ」という種だ。赤や白の混じった体色はとても綺麗でお洒落。その姿で緑の葉っぱに居座ると当然目立つ。一見すると花びらのように見え、虫たちは自らカマキリに寄ってくる。昆虫の「擬態」は草や木の葉の色合いと同化して身を隠すものだけだと思っていたが、あえて目立つことで身を隠す擬態もあることに驚いた。そして何より驚いたのが…【続きはこちらから】