編集という仕事
編集の仕事に終わりはない。取材を終え、文字起こしをしたたくさんの編集前の原稿が
美容室で順番を待っている客のように
「早く私の番が来ないかな」という顔で控えている。
編集の仕事に没頭しまうと
つい作業になってしまう。
これが怖い。
講演会の音声を文字お越しした原稿には、
黄金のような輝きを持ったメッセージがある。
それを自分の人生にも取り入れないのはもったいない。
編集作業をしながら、こっそり盗むのだ。
自分の脳にインプットするのだ。
講演者の講演内容をまとめる作業は、
講演を聴いた以上の価値がある。
講演会の会場で直接聴いた人たちのほとんどが
聴いた内容をほぼ忘れているからだ。
活字となった講演者のメッセージを編集しながら
自分の脳にしっかり入力すると、
講演者の本を読んだのと同じ価値があると言ってもいい。
僕はそうやって自分の脳を作ってきた。
僕の脳は1000人を超えるみやちゅうに掲載された人たちの言葉で
作られている。
その多くは潜在意識の中に蓄積されているが、
すぐにアウトプットできるものも少なくない。
編集という仕事は
作業としてやると
終わった後、ひとつのひとつの作品(記事)を残せるが、
インプットしながらやっていくと
終わった後、それは武器になる。