バックナンバー
2022年 8月1日 2940号
再発見! Jリーグの価値
(公社)日本プロサッカーリーグ 事業本部マーケティング戦略スーパーバイザー
山下修作さん
視点を変えてJリーグを見てみる
…Jリーグと聞いてイメージするのは「スタジアムで選手が戦い、スタンドはサポーターで埋め尽くされている」という光景だと思います。しかし一方で「海外と比べれば観客の数は少ないんだろう」と言われてしまうこともあります。実際はコロナ禍以前、2019年のJ1では1試合平均で約2万人も集客していて、これは世界の集客ランキングでも上位に入っていたと思います。ただそれでもドイツやイギリスといったサッカーの盛んな地域に比べると、確かに見劣りするかもしれません。でも私には「これはJリーグが世界でナンバー1だ」と思っているものがあります。その一つが…【続きはこちらから】
社説
「お互い様の街ふくしま」が凄かった
魂の編集長 水谷もりひと
…吉成洋拍(ひろはく)さん、東北の震災後、「ひまわり里親プロジェクト」で地域復興を目指すNPO法人「チームふくしま」の副理事長で、「BLTカフェ」という飲食店のオーナー。実は、「儲けること」しか頭になかった彼の生き方を変えた出来事があった。2011年3月14日、震災から3日後、吉成さんは豚汁の炊き出しをやっていた。1200人分の豚汁を作って被災地に持っていったが、被災者はもっと多くて、「足りないかもしれない」と思いながら、豚汁を配っていた。そんな時…【続きはこちらから】
2022年 7月25日 2939号
「破天荒校長」の学校改革
元豊田市立市木小学校校長/名古屋柳城短期大学附属豊田幼稚園園長
澤田二三夫さん
私が夏休みの宿題をやめさせた理由
…校長は、企業でいえばCEO(最高経営責任者)です。ですから、上からの改革を待つのではなく、先生方にイキイキと楽しく仕事をしてもらえる職場にするために校長自らが勇気を持って決断をしていこうと考えたのです。そうすれば、自ら考えて判断し、自ら決定して行動できる人間が育つ学校になると考えました。それが私が目指した「笑学校」でした。そのため、先生たちに楽しく働いてもらうための働き方改革を進めたのです。それが「破天荒校長」の意味です。まず先生の勤務時間について…【続きはこちらから】
社説
猿は木から落ちないし、人は見かけによる
中部支局長 山本孝弘
…今月10日に参議院議員選挙があった。30年くらい前の記憶だが、選挙後に街頭インタビューが放映された。質問は「今回の選挙であなたは何を基準に投票しましたか」というものだった。当時の私くらいの歳の若者が、「顔がいい人に入れた」と笑いながら答えるのを目にし、私は腹を立てた。「こんな奴がいるせいで『最近の若者はダメだ』などと言われてしまうんだ」と思った。しかし一人のコメンテーターの発言を聞いて怒りが収まった。「人というのは…【続きはこちらから】
2022年 7月18日 2938号
日本よ!私を受け入れ給え
NPO法人関西バングラデシュソサイエティ副代表/『パンツを脱いだあの日から』著者
マホムッド・ジャケルさん
泣き声をシャワーの音でかき消して
…私はバングラデシュ独立戦争の最中に、とても貧しい家庭に生まれました。父は戦場にかり出され、残された母は一人で五人の子どもを育てていました。そこに私が生まれました。食べ物が乏しくて母乳の出ない母は、駆けずり回って恵んでもらったお米を粉にし、それをお湯に溶いて私に飲ませたそうです。独立戦争が終わって父は戻ってきました。その後も…【続きはこちらから】
社説
人間らしい人間を目指して自分に投資
魂の編集長 水谷もりひと
…岡潔(おか・きよし、1901~1978)という、日本が誇る世界的な数学者の著書『春宵(しゅんしょう)十話』にもそんなことが書かれてあった。岡潔は、世界中の数学者が誰も解けなかった「多変数複素関数論」を20年の歳月をかけて独力で解くという、「奇人中の奇人、変人中の変人」といわれた男である。人生の全てを数学に捧げ、その頂点を極めた男が晩年に辿り着いた結論が「人間社会の中心は人間で、その中心は情緒でなければならない」だった。(中略)彼の言う情緒とは…【続きはこちらから】
2022年 7月11日 2937号
道~信じ続けた私の想い
元小学校教師/有限会社クロフネカンパニー専属講師
メンタルヘルス協会公認カウンセラー
香葉村真由美さん
「キラキラ朝礼」で私が伝えたかったこと
…私が担任した2年1組は、エネルギーに溢れたクラスでした。授業中に教室を走り回ったり、トイレに行ったらなかなか帰ってこなかったり、些細なことでけんかばかりするやんちゃな子どもたちで、聞いたところでは1年生の時にすでに学級崩壊寸前の状態だったそうです。ある日、私はみんなに「あなたのいいところはどこですか?」という質問をして、自分のいいところをカードに書いてもらうことにしました。ところが、…【続きはこちらから】
社説
モノを売る時が絶好のチャンス
魂の編集長 水谷もりひと
…昨今、消費者の銀行離れの話をよく耳にする。長年、日本経済の中心にいて権威を振りかざしてきた銀行だったが、その立ち位置が危うくなってきた。なぜか。東京ディズニーランド(TDL)を運営している㈱オリエンタルランドの元常務取締役、北村和久さんが生前、講演会で語っていた音声を聞いて、これは一理あると思った。北村さんは大学卒業と同時に大手銀行に入行し…【続きはこちらから】
2022年 7月4日 2936号
障害再考
作家・コラムニスト
小林春彦さん
18歳、「見えない障害」を抱えて
僕は人に説明しづらい障害を持つ当事者として、自分を語るための言葉探しを10年ほど続けてきました。その中で様々な人と交流してきて、障害とは当事者にしか分からないことがとてもたくさんあることに気が付きました。例えば、昔全盲の友達に「昨日すごく怖い夢を見てさ」と話しかけられたことがあるのですが、私は思わず「え? 生まれてから目が見えたことないんだよね? 夢見るの?」と聞き返しました。すると…【続きはこちらから】
社説
「否定」は案外人生の隠し味になる
魂の編集長 水谷もりひと
…「無菌状態」を別の視点で見てみると、それは生まれてこのかた親から否定されることもなく、失敗も挫折もなく、周囲に悪友もいない状態とでも言えようか。そんな環境で育った人のことを「免疫がない」と、医学用語を使って言ったりもする。要は、人間誰しも「幸せを求める」という性(さが)があり、それ故、否定されることで穏やかな心が乱されることを嫌う。失敗はしたくないから無謀な挑戦を避ける。意見が違う人を馬鹿呼ばわりして敵視することもある。それもまたある意味、…【続きはこちら