くるみノート

栗原小巻の『愛の賛歌・ピアフ』 上演できた3つの理由

コロナウイルスが猛威をふるっています。3月31日、4月1日両日、宮崎市メディキット県民文化センターで、劇団「エイコーン」栗原小巻が演ずる、「愛の賛歌・ピアフ」が奇跡的に開催されました。

今年76歳の栗原小巻さんが演ずる、エディット・ピアフの人生は、この劇場に来るまでは、恋人が飛行機事故で亡くなったこと。「愛の賛歌」はその恋人との歌であることぐらいでした。詳細はウイキペディアに譲るとして、目の前で、リアルな栗原小巻さんが踊り、歌う姿に元気と勇気をもらいました。

市民劇場は2カ月かけて、ほとんど連日上演しながら九州各県を回ります。この日の舞台が終わり、ピアニストやドラマーを紹介する時の栗原小巻のやりきった高揚感がその笑顔から伝わってきました。

ほとんどのイベントが、中止や延期を迫られる中にあって、市民劇場の事務局長・川崎わか子さんの話によると、開催できたのは3つの理由からでした。

① 市民劇場という会員制の例会であること。だから追跡調査が可能であること。
② ホールも換気設備が整っていて、密閉空間でないこと。
③ 会員が例会という劇場開催を楽しみに待っていること

この上演は2年も前から決まっていますから、中止だと大変な損失になります。私も会員の一人なので、どの席に座ったのかの記録を出して帰りました。ちなみに5列の15番でした。事前に、市民劇場からは、マスクの着用だけでなく、体調が悪かったり、高齢で健康に自信がないときは、できる限り観劇を控えるようにと、通達が来ていました。

会場入り口も、チケットのもぎりは各自がそれぞれ行い、花束贈呈も交流会も今回はありません。それでも奇跡的に上演されたことに、主催者と一緒に安堵しました。

栗原小巻さんは、腰の低い方で、交流会があれば、ご自分は飲まれなくても、全員にお酒を注いでまわるのだそうです。今回も市民劇場の事務局に「おたがいがんばりましょう」とお便りもくださったそうです。

4月末日まで上演は続きます。無事で終えることができるように、コロナウイルスの終息を強く祈る毎日です。