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取材ノート 2587号(2015/02/02)
「未(ひつじ)」にふさわしい1年に…

編集部 西隆宏
 今年1月より編集部に戻ってまいりました西です。皆さま、あらためましてどうぞよろしくお願いいたします。

◎          ◎


 編集をしていると、「紙面スペースの関係で泣く泣くカット」という、こぼれ話のような部分がどうしても出てきます。

 大阪箕面(みのお)市で『論語』を教えている、学問の道「時習堂」館長・北山顕一(きたやま・あきかず)さんのお話にもそんな部分がありました。

 それは、北山さんが最後に話してくださった「干支(えと)」についてのお話でした。

 「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)…の十二支ですが、これらはもともと動物とは関係なく、文字に意味があるだけでした。でも文字を覚えるのは簡単ではないので、のちの人がそれに動物を当てはめ、覚えやすくしただけなのです」と北山さん。

 たとえば、今年は「未(ひつじ)年」ですが、これも本来は動物の「羊」の意味ではないそうです。

 「未」は、木の上に線が1本ある字で、木の上に覆いがかぶさって「暗い」という状況を表します。その字が意味するところは「植物が伸びようと、懸命にもがいている姿」なのだそうです。

 ですから「未」は「未成年」や「未完成」「未解決」など、「まだ~していない」という意味で使います。

 「未来」は「まだ先が見えにくい先のこと」、ニュースなどでよく耳にする「未明」は、「まだ太陽が昇り切らず、はっきり見えないとき」の意味で使います。

 そんな易学的な観点から今年はどんな年と言えるかというと、「前向きに考えるならば、旧来覆われていたものや悪い慣習や因習、障害を打破して、新しい成長をしていく年」となるそうです。

 これまで、しがらみがあって克服できない課題を持っている方も、新しい進歩・発展が見えて、新しい芽を伸ばしていくことができる、そんな年になるそうです。

 驚いたのは「甲子園球場」の由来も、この干支の考え方に基づいているというお話でした。

 球場が造られたのは、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の順列で暦の表示などに用いられる「十干(じっかん)」の最初である「甲」と、十二支の最初である「子(ね)」が60年ぶりに重なる「甲子(きのえね)」の年でした。

 この縁起の良さから、周辺地域を「甲子園」、球場を「甲子園球場」と命名したのです。大正13年(1924年)のことでした。

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 「今年は○年かぁ」という程度で、それほど重要視してこなかった「干支」ですが、一つひとつの漢字に込められた意味、そしてそれらを大切にしてきた先人たちの知恵や想いを、もっと深くとらえながら継承していく気持ちが大切だと、あらためて思いました。
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