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取材ノート 2736号(2018/04/02)
彼女の就活物語

編集部 野中千尋
 3月27日、宮崎市で大きな就職フェアが開催され、みやざき中央新聞も説明会のブースを出しました。

 これから就職活動をスタートする大学生を始め、参加者は200人以上。どの人の目も期待に輝いていました。

 「就活は大変なもの、苦しいもの」という印象が強い気がしますが、同時にたくさんの出会いがあります。

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 これは、鹿児島県に住んでいる私の親友の話です。

 一度は大手の金融会社に就職した彼女ですが、「10年後を考えるとワクワクしない」と退職。「ここだ!」と思える職場を探して全国を飛び回ります。苦しかったその間にも、日が差すように心温まる出会いがあったそうです。

 まず、宮崎県のあるテレビ局を受けた時のこと。彼女はスーツに身を包み、それはそれは緊張してテレビ局の建物へ向かっていました。

 すると、通りかかった見ず知らずの年配の女性が「今から面接ね? 頑張りないよ。きっと大丈夫やが。今そこで見つけたから、お守りにしたらいいわ!」と、四つ葉のクローバーをくれたそうです。「宮崎の方言があんなに温かく聞こえたことはない」と話していました。

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 所変わって、今度は東京での面接があまりうまくいかなかった真冬の夜のこと。薄着で来てしまった彼女は、寒さで意識が遠のきかけるような状態で空港へのバスを待っていました。

 当日の気温は「数十年ぶりの寒さ」と報道されたほど。「もうだめ」と思った時、突然後ろからマフラーがぐるぐると巻かれました。驚いて振り返ると、ドイツ人の男性が「寒いでしょ。これで温まって」とニコニコしていました。

 その上、彼女の前に並んでいた台湾人の男性が「僕もずっと寒そうだと思っていたんだ」と、温かい紅茶のボトルをくれたのです。そして、「あなたは就活生? 頑張ってるんだね」と。

 ようやく到着したバスに乗った時、彼女はまるで氷が解けたように涙が出たといいます。

 そんな出会いをしてきた彼女ですが、極めつきにこんなことがありました。ある時、路上で熱中症になっていた男性を介抱し、「本当にありがとう。就活生だね? 就職に困ったらここに来なさい」と渡された名刺を見てびっくり。これから面接に行く事務所の所長だったのです。

 彼女は今、その事務所で楽しく働いています。「事実は小説より奇なり」を地で行ったようです。

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 4月になりました。「春は出会いの季節」ともいいます。就活生だけでなく、読者の皆さまにも素敵な出会いが訪れる春になりますように!
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