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取材ノート 2767号(2018/11/26)
ひとりではできないけれど…

編集部 村中愛
 以前、取材で東京大学薬学部教授で脳研究者の池谷裕二さんの講演を聴く機会がありました。「人工知能のもたらす未来」というテーマのお話でした。

 人工知能にシェイクスピア風の詩を書かせ、それを本物のシェイクスピアの詩と並べて偽物を当てるというコンテストがあったそうです。結果は、有識者でもどちらが本物か区別することができないほどのレベルだったといいます。

 人工知能にも創造性や芸術的センスが芽生え始めているというお話にとても驚かされました。

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 目覚ましく進化する人工知能が存在する一方で、こんなロボットがいることをご存知でしょうか。

 「iBones」というロボットにできるのは「ティッシュを配る」ことだけなのですが、その姿がSNS上で話題になりました。

 街角にたたずみ通行人にティッシュを配ろうとするも、なかなかタイミングがつかめずもじもじしてしまう、そんな可愛らしい動きをするのです。

 少し頼りなさげなその姿に通行人が思わず手を差し出すと、そのロボットは恥ずかしそうにティッシュを渡します。

 受け取ってもらえると、ロボットはぺこりとお辞儀をして、去っていく人の後ろ姿を見送る仕草を見せてくれるのです。

 また、「Talking-Bones」という、話の中で肝心なところを物忘れしてしまうロボットもいます。

 たとえば桃太郎の話をしている時、「川から大きな…ええっと、何が流れてきたんだっけ?」などというように。

 そして、人間が「桃!」と答えると、「それだー、それそれ」とゆったりした返事をするのです。

 これらのロボットは、人の優しさや「助けたい」という気持ちをうまく引き出す「間」を持っています。

 開発したのは、豊橋技術科学大学の岡田美智男教授とその研究室生。

 「ひとりでは何もできないけれど、周りを巻き込むことで、何かができてしまう」、そんなロボットのことを「弱いロボット」と呼んで研究しています。

 岡田教授は「弱いロボット」を作るきっかけについてこう話されていました。

 「私たち人間も完全なようで不完全な部分を持っています。そういったことを無視して完璧を目指していくと、無理がたたってしまう。できないことは周囲に頼ればいいのではないかという発想で考えました」

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 みやざき中央新聞では、現在お正月号の準備を進めています。 

 お正月号に携わるのは今回が初めてなので少し緊張もありますが、私も周囲に助けてもらいながら、一年の始まりにふさわしい楽しく読める記事の制作に努めます。どうぞお楽しみに。

(編集部/村中 愛)
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