ホーム記事一覧転載・過去・未来

転載・過去・未来 2839号(2020/06/08)
その159 ふれあいを求めて~私に生きがいをくれた言葉

チンドン屋 宮崎 花ふぶき一座 座長 宮田わかな
miyatawakanatensai.jpg
 夫とは結婚式場で出会いました。私が司会、彼はその結婚式の参列者でした。一目惚れで、1週間後には付き合い始めました。

 私は自分の夢を伝えました、「私は元気を伝えられる人間になりたい」と。すると彼は、「だったら俺は君の応援団になる」って言うんです。当時私、25歳でした。

 出会って3か月で同棲し、そのまま結婚。私は仕事を辞めて夫の勤務地の大阪へ行きました。

 夫は大阪の芸人と知り合いになり、ある時「チンドン太鼓を手伝って」と言われました。夫は週末だけ手伝いに行くことになりました。

 最初、私はチンドンにはまったく興味がなかったのですが、夫から「一緒にやろう」と言われて手伝ったのがきっかけでした。その時は、まさかここまでハマるとは思ってもいませんでした(笑)。

~~~~~~~~~~~~~~~~~


 それから、「チンドン屋にもプロの世界がある」とか「全国大会がある」とか「ライブをやっている」などの話を聞いて、とても驚きました。

 ある時、チンドン屋さんがバイト募集をしていました。夫に「行ってみていい?」と聞くと、「いいよ」と言われました。

 普通、奥さんから「チンドン屋やっていい?」と言われて、「いいよ」と二つ返事で言ってくれる人って、そうはいないですよね。こうして夫は、私に生きがいを提供してくれました。

 さっそくチンドン屋に連絡しました。すると「前日から親方の家に泊り込みで入ってくれ」と言われました。バイトなのに。

 行ってみて驚きました。皆さん、60歳以上の高齢の方たちばかりでした。「一日でも先に入った人には『お兄さん』『お姉さん』と呼ぶんだよ」とか、お辞儀の仕方とかを教わり、その日は夜中1時頃まで話を聞きました。

 「ところで親方、明日は何時に起きればいいんですか?」と聞くと、「3時や」と言われました。「昼の3時ですよね?」と聞くと、「アホ、朝の3時や」って言われました(笑)。

 朝の3時にみんな起き、親方が4、5人のメンバーの、着付けもメイクも全部するんです。現場に行ってまたびっくりしました。睡眠時間たった2時間なのに、みんなシャキッとしてかっこよかったんです。歌舞伎役者みたいでした。

 私はというと、睡眠不足と着なれない着物がきつくて2回吐きました(笑)。

 その後、私は故郷・宮崎に帰りました。夫に「宮崎でもチンドン屋続けていい?」と聞くと、また「いいよ」って言われました。

 チンドン屋の何が楽しいかって、普通の生活だったら絶対会えないような人に出会えること。そして親しく優しい声を掛けてもらえることです。路上を練り歩く時、お客さんと目線が同じ高さだからだと思います。その時は涙が出るくらいうれしいです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~


 毎年、チンドン屋の全国大会のコンクールが開かれています。全国から選ばれたチンドン屋が技術を競い合う伝統ある大会です。

 私は昨年(2019年)開かれたこの大会で、14年越しの挑戦でようやく優勝の夢を叶えました。

 これからも、みんなの笑顔を楽しみにしながら全国津々浦々を飛び回ります。私のブログからぜひご連絡ください。

わかなさんのブログは「チンドンわかちゃん」で検索できます

(2010年1月1日号より)
この記事をシェアする
Web日本講演新聞
2839号
    カレンダー
    <前月  2020年06月  翌月>
     
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    10
    11
    12
    13
    14
    15
    16
    17
    18
    19
    20
    21
    22
    23
    24
    25
    26
    27
    28
    29
    30
     
     
     
     
    ブログ
    • 水谷もりひとブログ
    • くるみノート
    • とね書
    • スタッフブログ