人生は出会いで決まります。いい出会いがいい人生をつくります。

　では、いい出会いはどこにあるか？　それは何と言っても朝早くの勉強会でしょう。

　なぜなら、朝早く起きて、勉強会に出てきて学ぼうという人は、「もっとよくなろう」という強い意志を持っている人しかいないからです。

　私が所属している倫理法人会は毎週一回、早朝の１時間、勉強会をしています。

　朝早い時間に勉強すると、心がきれいな状態なので、「見えない力」が働き、いろんな気付きを得ることができます。

　世の中の成功者と呼ばれる５％の人たちが使っている力、それがこの「見えない力」です。



　世の中には、目に見えない世界と見えている世界があります。私たちはとかく見えている世界に心を囚われがちになります。

　僕もそうでした。僕はそれまで高額のセミナーをたくさん受けていました。でも、変わりませんでした。

　なぜか？　今考えると分かります。僕は「木」でいうところの「実」の部分ばかり追い掛けていたんです。売上とか利益とか、地位や名誉とか。物で言えば家や車です。これが「木の実」です。もちろんこれを求めてもいいんですけど、僕は「土台」を勉強していませんでした。

　学びを「木」でたとえると、根が深く伸びていないのに幹を太くし、枝を伸ばし、たくさんの実を付けたら木はどうなります？　倒れてしまうんです。僕はまさにそんな状態でした。　

　知識をたくさん手に入れ、高度なスキルをたくさん身に付けたのですが、「根」を深く張ることをやっていなかったんです。

　「根」はどこまでも深く伸ばすことができます。すると、「土」から栄養分をしっかり吸い上げることができます。

　「幹」というのは自分の統合的エネルギーで、ここを源として「枝ぶり」や「実」の美しさが決まります。

　ただ、「幹」の中のエネルギーも「根」からしか入って来ないんです。

　だから、「根」の部分の勉強をしない限り、いくら頑張っても売上は一時的にしか上がりません。たとえ上がっても、すぐに下がってしまいます。

　セミナーばかり行って現実が変わらない人はほとんどこの「根」の部分の勉強をしていないのです。
　


　もちろん「根」さえあればいいというものではありませんよ。

　たとえば、愛情って目に見えないですよね。「結婚して35年経っても妻への愛情が変わらない」という男性がいらっしゃれば、その方はきっと毎日、家で皿洗いとかの実践をしている方でしょう。

　行動と心はつながっています。「コノヤロー」なんて気持ちがあったら皿洗いなんてできません。

　目に見えない心と行動がつながっているから35年経っても夫婦の仲がいいのです。

　目に見えない世界に問題があると、いろんなところに支障が出てきます。健やかに生きていくためには、目に見えない「根っこ」の勉強をしていく必要があると、僕は倫理法人会に出会ってやっと分かりました。

　何をやればいいのかというのが実践と呼ばれるところです。

　たとえば、旦那さんが皿洗いをしているときにどんな心でやっているか、です。

　「35年も俺のために命の時間を使ってくれてありがとう」と、奥様のことを思いながら皿洗いをする。

　その心が目に見えている皿洗いという行動とつながって、奥様は見えない旦那さんの心を感じるんです。そんなふうに見えない世界と見えてる世界はつながっているんです。