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講演会ではないけれど

講演会ではありませんが、現在行われている自民党総裁選の立会演説会や討論会を見ていて、10年前の民主党代表選のある出来事を思い出しました。

当時与党だった民主党は、代表選に5人が立候補し、1回目の投票では全員が過半数を獲得できず、1位・2位による決選投票になりました。

ここで、1人の立候補者が自身を支持するグループへある“サイン”を出します。それは「上着を脱いだら2位の候補に投票する」というものでした。

決選投票前の2人による演説直後、1回目の投票で落選したその立候補者は、座ったままスーツの上着を脱ぎました。

彼を支持したグループの票が2位の候補に入り、結果的にその票が勝敗を分けることになったのです。

1回目の2位から逆転で代表に選ばれたのは、野田佳彦財務相(当時)。野田氏はその後内閣総理大臣に指名されました。

今回の総裁選は4人が立候補し、混戦が予想されています。29日の投票では、10年前のような“サイン”があるかもしれませんね。

編集部 鬼塚恵介