奇跡!余命1か月からの生還 2648号(2016/05/23)
その8(終) 10年分の人生計画を 自分で立てたら目いっぱい楽しめるようになった
インド・ネパール料理「ロータス」オーナー/『遺伝子スイッチ・オンの奇跡』著者 工藤房美
話が前後しますが、実はラルスという放射線治療を終えて退院する前日、主治医から「退院療養計画書」を手渡されました。そこには自宅療養中にやるべきことなどが書かれていました。
それをもらってから、とても気分が悪くなりました。ムカムカしてがん細胞が繁殖しているように感じて、「明日退院できるかな」と不安になるほどでした。
2時間くらい経って気が付きました。「私の人生なのになんであの人が計画を立てるんだろう。気分が悪くなったのはこのせいだ」と。
それで「自分で計画を立てよう」と思い、一晩かけて10年分の人生計画を立てました。1か月後、1年後、2年後、3年後…と、それぞれについてどうしているかを書いていきました。
そして10年後のところには「私は元気になって主治医に元気を持ってくる」と書きました。これで自分でも満足のいく計画書になりました。
翌日の朝、「昨日、先生から退院療養計画書をいただきましたが、これは私からです」と言って主治医に渡しました。
先生は「こんなものは初めてもらった」とびっくりしていました。
今年の5月でがんの宣告から10年になりますが、ほとんど計画した通りになっています。
「最初に言葉があって思いは後から」とよくいわれますが、最初に「自分はどうなりたいか」という希望を持って、しっかり計画を立てることが大事なんだと思いました。
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私は、がんが消えた喜びをまず村上和雄先生に伝えたいと思いました。
村上先生の住所が分からないので、出版社にお手紙を書きました。
「先生が本を書いてくださったおかげです」「私は先生のメッセージをしっかり受け取りました」、そして最後に「自分の遺伝子が喜んでくれるような人生を送ります」と書きました。
数日後、村上先生ご本人から電話がありました。「熊本に講演に行くから訪ねてくるように」と。そのときはカツラだったのでカツラを被って行きました。
村上先生は私の顔を見て、「君みたいな人に会えると思ってなかった。嬉しいよ」と言って、アメリカの最先端科学の話をしてくださいました。
「今アメリカでは二つの大きな大学が200億円くらいかけてやっている研究がある。それは祈りだよ」とおっしゃいました。
祈りが病気の治療に効果があるのではないかという研究でした。
それを聞いて、目に見えないものに力があるんだなと思って、ワクワクしました。
たしかに愛も目には見えませんが、好きな人から「愛してるよ」と言われたら嬉しくなるし、生きる力が湧いてきますよね。
二度目に村上先生にお会いしたときは髪の毛が生えていて、先生が私の頭をなでてくださいました。
そして「君は講演して回ったらいいよ」とか「本を書いたらいいよ」と言ってくださいました。
今私はいろんなご縁をいただいて講演させてもらっています。本も出させていただきました。
「言った者勝ち」といいますか、10年分の人生計画の通りになっていて、今はとても元気です。
皆さんも10年分の人生計画を立てて、人生を目いっぱい楽しみましょう。
(熊本市で開催された『遺伝子スイッチ・オンの奇跡』の出版記念講演会より~終わり)