取材ノート 2535号(2013/12/16)
愛の言語を知ろう!
編集部 西畑良俊
朝、料理をしていたら大声で妻に、「そんなことして欲しいなんて一言も言ってない!」と怒られたことがあります。結婚生活4年目の時で、妻との関係があまりにも悪化して、思い悩んだ時期でもありました。
たまたま夫婦の関係性のコーチングもしている友人の長友まさ美さんに、「こんなことがあってさぁ…」という話をしたら、「この本、読んでみるといいかも」と言って紹介された本が『愛を伝える5つの方法』(いのちのことば社)でした。
この本には、「愛情表現の言語は人それぞれ。中国語と英語のように、全く違うものかもしれない」「基本的には五つある」と書かれています。
その五つとは、①肯定的な言葉、②クオリティ・タイム(充実した時間=相手に完全な注意を注ぐこと)、③贈り物、④サービス行為、⑤身体的なタッチ、です。
そして、「相手の言語を理解せずに愛を伝えようとするから、すれ違いが生じてしまう」と書かれていました。
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著者はアメリカで結婚カウンセリングをされているそうで、結婚して35年になるある夫婦が、初めてカウンセリングに訪れた話が紹介されていました。
まず奥様が「主人から何の愛も感じられないの。全く会話がないんです」と不満を述べます。
一方、ご主人は、「ここ2、3年は努力をして、思いつくことは何でもやってきました。それなのに、何をやっても駄目なんです。もう他に何をしたらいいのか、全く分かりません」と言います。彼は料理、後片付け、掃除、洗濯など、ありとあらゆる家事をやってきたそうです。
それに答えて奥様は、「私は主人に、一緒にソファに腰かけてほしいんです」と言います。「この人はいつも何かをするのに忙しくて、会話がないんです」と。
奥様の愛の言語が「②クオリティ・タイム」なのに対して、ご主人は「④サービス行為」で愛を伝えようとしていたために、愛のすれ違いが生じていたんですね。
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この話を読んで、「まさに我が家のことだ!」と思い当たりました。そして、早速、妻と話をし、洗濯物の片付けや料理など、サービス行為をする時間を取るのではなく、妻と向き合う時間を持つことを意識するようになりました。
その結果、妻との関係は劇的に改善し、「さらによりよい関係をつくっていこうね!」と話をすることができるようになってきています。もちろん、時にはけんかしたりすることもありますが・・・(笑)。
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この「愛の言語」、パートナーだけでなく、子どもや親、友人などにも使えると思います。コツは相手の愛の言語を知り、その言語で、相手に愛を伝えること。
僕が救われたこの「愛の言語」のこと、多くの方に知ってほしいと思っています。
(編集部/西畑良俊)