水谷もりひとブログ

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平成の豊田喜一郎待望論

みやちゅうの新聞は 「イラストレーター(Illustrator)」というソフトで製作しています。
イラストレーターはアメリカのadobe社の製品です。
今のところ、新聞製作でこれに優るソフトを僕は知りません。

ところが、問題が一つあります。
パソコンを動かすOSがバージョンアップすると、古いバージョンのイラストレーターが使えなくなるということです。

みやちゅうはいまだにイラストレーター10です。
本当はIllustratorCS4とかCS5が出たときにグレードアップさせればよかったのですが、
イラストレーター10の機能で十分だったので、そのままにしていました。

ところが、Windows7のOSになったとき、イラストレーター10はもう対応していないことが分かりました。
それでもなんとかインストールはできたので、使えているのですが、
Windows8になるともう限界です。

今市販されているバージョンはイラストレーターCCです。
これは今までのイラストレーターと決定的に違うところがあります。
今までは一度購入すれば、それ以降料金は発生しなかったのですが、
イラストレーターCCは毎月使用料金がかかるというシステムです。
仕事を続ける限り、ずっとadobe社に使用料を払うのです。

adobe社もうまいことを考えたものです。

機能としては今までのWindouwsXPで何にも不自由はないのですが、もう製造しないし、市販されないので、われわれ消費者はマイクロソフト社の言いなりになって、新しいバージョンのパソコンを買い続けるしかありません。


どういうことかというと、アメリカの企業に依存しないと仕事が続けられないのです。
気が付いたらそんな状態になっているのです。

今、マイクロソフト社やアップル社のパソコン以外のパソコンがあるでしょうか?
この2社がほど世界中を独占しています。
この2社にわれわれは永遠にお金を払い続けるのです。

かつてアメリカは車を生み出しました。
アメリカ車が世界を制覇していました。

戦前の日本にもアメリカ車が入ってきました。
それを見た豊田喜一郎は危機感を感じました。
日本人が日本人の手で日本車をつくらなければ大変なことになると感じたのです。

しかし、そのことを訴えても日本の政府も、財界も、誰も相手にしませんでした。
「日本車? はぁ? アメリカ車を買えばいいじゃないか」
「日本人に車がつくれるか!」と、そんな意識でした。

それでも、喜一郎は苦労に苦労を重ねて、国産車をつくります。
そしてわずか50年後にはアメリカに輸出できる日本車をつくっていくのですから、驚きです。

気が付くと、日本はアメリカや中国に依存しないと生きていけない社会になっています。
だからアメリカや中国の言いなりになるしかないのです。
過去の歴史のことで中国に謝罪し続けてきました。

総理大臣が靖国参拝をして中国から非難されるようになったのは1985年からです。
それまで歴代の総理が靖国を参拝しても中国は何も言いませんでした。
言えなかったのです。まだ日本の経済力に頼らないといけなかったからです。

しかし、日本の企業が中国に工場を作るようになり、中国の労働力に依存しないと生産活動ができない状況になり、同時に中国経済がそれなりに大きくなってきたら、どんどん中国は強気に出てきました。

そして、歴史の問題や領土の問題で口を出すようになりました。
それを見て韓国も同じことをやるようになりました。

自立できていないということは、ずっとどこかに依存しなければ生きていけないのです。

ITではアメリカに依存しないと生きていけません。
製造業は中国に依存しないとどうにならない現状です。

「平成の豊田喜一郎」が出てこないでしょうか。