【朝礼】ワクワクする心
人がワクワクするとき「期末試験」「中間テスト」という言葉を聞いて
ワクワクする人はあまりいないと思います。
それはきっとそのことで自分が評価される、あるいは人と比べられるというイメージや経験があるからではないでしょうか。
本来、勉強することはワクワクすること、心が動くことです。
たとえ教室の中にいても、今まで知らなかった世界を知ることができるということはワクワクします。
ある社会の先生は授業の前に世界地図を見せて、「さぁ、今日はスペインに旅行に行くぞ。みんなパスポート持ったか」と言って、いろんな国の話をしたそうです。
それだけで生徒はワクワクしたそうです。
本来学校や教室はワクワクするところだったんです。
毎日の授業の行き着くところはテストです。
1学期に勉強したことが本当に頭に入っているかを調査するのが期末テストです。
それを生徒は知っているので、日頃の授業にワクワクしないんです。
今勉強していることはやがてテストで試されて、それで学校はあなたを評価しますよということを知らない子供がいます。
それが入学したばかりの小学1年生です。
小学1年生に「学校の勉強は楽しいですか?」と質問すると、ほぼ全員が「楽しい」と言います。
私たちはどういうときにワクワクするでしょうか。
たとえば、サプライズのプレゼントを考えたり、それを実際に贈るとき。
ちょっと軽いいたずらをするときもワクワクします。
廊下の角に隠れていて、友だちが角を曲がった瞬間、「わぁ!」と驚かすとか。
それから親に内緒で好きな子と初デートをしたときもワクワクしたと思います。
隠れてエッチな本を買った時もワクワク・ドキドキしました。
親から勧められて、「この子、お父さんの会社の上司の娘さんだけど、この子とデートに行ってこい」と言われてもワクワクしないでしょう。
教育委員会推薦図書、「エッチのススメ、入門編」(田中真紀子元文部科学大臣監修)というDVDを帰りのホームルームの時間に先生が生徒に配っても誰も見ないでしょう。
「大人に隠れて」というところが子どものワクワク心を刺激するんです。
ワクワクする時間、これが必要です。
これが年をとっても若々しくいられる秘訣です。
これがないと、23歳でも、年寄り臭くなります。
いろんなワクワクがありますが、
例えば、ワクワクは誰かを喜ばせようするときに出てきます。
デートでワクワクするのは、自分も嬉しいけど、相手の子をどうやって喜ばそうかと考えるからワクワクするんです。
デートでワクワクしなくなるのは結婚したからです。
相手を喜ばそうを考えなくなるとワクワクしなくなります。
読書は、ただ自分の為に読んでいるだけではワクワクしません。
誰かにアウトプットすることを前提で読むとワクワクします。
学校がワクワクしなくなるのは、「勉強する目的は将来誰かを喜ばせるためです」と教えられないからです。
今勉強していることは、入試に出る、次のテストに出る。それしか知らないからワクワクしないんです。
生涯学習も同じです。年取って公民館とかでやっている生涯学習も自分の為に学んでいるからワクワクしないんです。
自己満足で終わってしまうから、来ている人たちの顔を見ても、勉強している顔には見えるけど、ワクワク顔ではないんです。
今学んでいることは誰かを喜ばせるためです、こういうモチベーションで勉強すると、子供も年寄りもワクワク顔になります。
市役所の職員で、顔がお役所顔になっている人は、きっと「公務員は安定しているから」という理由で就職した人です。
顔がワクワク顔になっている人、笑顔があり、気持ちよく対応してくれる人は、「市民のお役に立ちたい」という理由で就職した人だと思います。
仕事でも、誰かを喜ばすためにやっていると楽しくなります。時給いくらで働くのはただただ時間が気になるだけです。
誰かを喜ばす。その誰かはまずは会社の中の人間、そしてその次にお客さんです。
もちろん、社長を喜ばすことも大事です。ごまをすることではありません。
身内ですから、時には反発し、反抗しながらも、根っこのところでは
「たまには親孝行しなきゃな」みたいな気持ちが必要です。
ワクワクしましょう。
来年3月から毎日朝礼をしようと考えています。
スピーチは全員順番でやりますので、10日に1回、回ってきます。
ネタに困ります。ネタは無限にあります。それがバックナンバーです。
本を読んでネタを探すのは時間がかかりますが、バックナンバーを読んで一つの記事のアウトプットするとネタはすぐ見つかります。
今日の話も、1996年4月22日号の横浜建築研究所の鈴木敏江さんという人の記事をネタにしました。
バックナンバーから面白い記事を見つけて、「明日これを紹介しよう」と考えると、ワクワクします。
脳は、「明日の朝礼のネタ」とインプットすると、探してくれます。必ず見つかります。
僕はそうやって23年間、毎週、社説を書いてきました。
ネタは探すと見つかります。探していない日には出会えません。