水谷もりひとブログ

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本の妙

「妙」という字は不思議な字です。
「女が少ない」と書くからです。

意味は「不思議なほどすぐれている」「人間の理解を超えた素晴らしさ」
あるいは「不思議な」「怪奇な」

「自然の妙」とか「演技の妙」
あるいは「妙な音がする」とか「それは妙な話だ」という使い方をします。

いずれにしても「不思議」という意味が含まれます。

中村信仁さんの近著『営業の智慧』で見つけた言葉。
「本の妙」

本との出会いって妙なものです。
本屋で突然目に飛び込んでくる本、とても気になる本、思わず手に取ってみたくなる本と出会います。

ただそのときは持ち合わせがなく、「後で買おう」と思って家に帰る。
そうするともう二度とその本と出会えないということを、経験したことないですか?

僕は何度もあります。
だから、今はとりあえず気になる本は購入しています。

人との出会いもそうです。
いい出会いがあって、「また今度」と言って別れて、そのままにしていると
その人とは二度と出会えないものです。
だから必ずはがきを書いたり、FBでつながったり、何かご縁を次につなげる行動を起さなければ、出会ったことすら忘れてしまいます。


182ページにこんなことが書かれていました。
「正しいお金の使い方は本を買うことのみ」
これは本当にそう思います。
いやいや、本当にどころじゃない。これはもう真理です。

本を買って、「面白くなかった」という本もあります。
ところがそれは無駄じゃないんですね。
そういう本が99冊あってもいいんです。
100冊目に買った本が人生を変えるような本だったりします。
でもその本はもしかしたら。あの99冊がなかったら出会えなかったかもしれないのです。

人生、失敗しますよね。
過去の失敗を振り返ってみると、
あの失敗のお陰で今の自分があるのと同じです。
そう思ったら、あの失敗はもはや「失敗」ではなかったということです。


『営業の智慧』
いい本とまたまた出会いました。

それにしてもなんで「女が少ない」と書くのでしょう?

「少」という字には、「わかい」とか「小さく削る」という意味があるそうです。
「小さく削る」とは「きめ細かい」という意味です。
つまり、「細い」とか「小柄」という意味になるそうです。
女性の「細くて小柄な様子」「若くてなんとなく美しい様子」の意味を込めて「妙齢」というのもそういうことみたいです。

「妙(たえ)」という女性の名前がありますが、それはそういう思いを込めて名付けられたのです。
その「細やかで美しい様子に不思議なほど魅了される」というのが本来の意味のようです。