「ごめんなさい」は癒しのことば
最近、「いい大人になるってどういうこと?」と問い掛けた小学6年生の作文を紹介して、このテーマについて考えるという講演をやっています。「いい大人」ってどういう大人でしょうか。
自分が間違ったり、ミスをしたとき、「ごめんなさい」「すみませんでした」と素直に言える人でしょう。
「ごめんなさい。私が悪かったです」
「すみませんでした。私が間違っていました」
「ごめんなさい」や「すみませんでした」という謝罪の言葉には、その後に「私が悪かったです」「私が間違っていました」という自己否定の言葉が続きます。実際にその言葉を続けなくても、そういう意味を含んでいます。
「ごめんなさい」や「すみませんでした」という言葉は、自己否定の言葉を含んでいるから、なかなか言えないのです。
自分が下がるからです。
でも、「ごめんなさい」や「すみませんでした」という言葉を言ってもらいたい人は、相手に対して「過ちを認めなさい」とか「自分が間違っていたことを認めろ」と言いたいのでありません。
一番奥にある心理は癒されたいのです。
相手がやったミスで頭にきています。その怒りは相手が「ごめんなさい」や「すみませんでした」という言葉を聞くことで癒されます。ちょっと静まります。
謝罪の言葉がないとずっと引きずります。
しかし、一言、「ごめんなさい」や「すみませんでした」という言葉があれば、それでとりあえずは一つの区切りになります。
「ごめんなさい」や「すみませんでした」という言葉を言える人は大人です。
ミスをしたり、間違ったことをしてしまったら、まずは謝る。
これが大人です。
なかなかこれができない人がいます。
困ったちゃんです。