水谷もりひとブログ

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「尊敬する人は父です」と言っちゃいけないね。

この前、「尊敬する人は父です」と言う若者がいたんだけど、そういうこと公言しちゃいけないね。
親を尊敬するのは当たり前のことだから。

当たり前のことだからとても大切なことなんだけど、わざわざ公言することじゃない。

お母さんが「私は毎日子どもにご飯を食べさせています」とか「食べた後は毎回ちゃんと食器を洗っています」と言っているようなもので、「そりゃそうしょ。そんなもん、当然ですよ」と突っ込みたくなる。

「尊敬する人は父です。母です」と言った人には、「それで家族以外には?」と聞かなきゃいけない。

親って立派なことは何もないんだよね。ごく普通のおっさん、おばさんだよ。
いや、もっと言うと、ダメなオヤジもいるし、ダメな母親もいるよ。
暴力をふるう父親とか虐待する母親とかは論外だけどね。
それは人間以下だ。

世の中には親よりも息子、娘のほうが社会的に立派になっていることのほうが多いよ。

で、何を持って尊敬するのか。何を持って頭が上がらないのかというと、自分を一人前になるまでに育ててくれたこと、この一点で十分尊敬に値すると思う。
でも、それは個人的なことだから公言するのはみっともない。
わざわざ言うことじゃない。

それより、人生の先輩と出会ったり、本と出会ったりして、自分の人生の指針になるような人物をたくさん出会って、「この人はすごい」という、いわば人生の師匠を見つけられた人って幸せだと思う。