水谷もりひとブログ

水谷もりひとブログ

心を動かしているか?心は動いていないのか?

「将来何をしたらいいのか分からない」という若者が少なくない。
思い起こせば僕もみやざき中央新聞に辿りついたのは35歳の時だった。
それまでふらふらしていた。

特に何か才能があったわけでもなく、資格も何一つなかった。
学生時代に始めた学生新聞が面白くて、卒業後も続けていたせいで、
就職活動をすることもなく、そのチャンスも逃した。
気が付いたら20代の後半。

その学生新聞を卒業したら足元に何もなかった。

だけど結果として何とかなったのは
「人」のおかげだ。

いろんな人と会った。
会っていろんな話を聞いた。
教えてもらうこと、学ぶことばかりだった。

そういえば、好奇心だけはあった。
どんなことにも心を動いた。
それが普通だと思っていた。

しかし、周りを見回すと心が全然動かないのか、
行動しない人があまりにも多くて驚く。

「この本、面白いよ」と言われたら
すぐ買うなり、借りるなりして読むはずなのに読まない。
「あの映画、面白いよ」と言われたら、
今の時代、レンタルですぐ手に入るのに観ない。
「あの人の話、面白いよ」と言われたら、
聴いてみたくなるはずなのに、行こうとしない。

そのくせ、SNSとかインターネットにはものすごい時間をかけている。

SNSやインターネットは「出会い」を見つけるツールだ。
そこで見つめて、実際に会いに行く、見に行く、聴きに行く。

経験値の高さがその人の味をつくり、面白さをつくる。
行動していないと、なんとも魅力のない中高年になってしまう。

とにかく会う。
会うと、素敵な人もいれば、嫌な奴もいる。
嬉しいこともあれば、悔しい思いもする。
どっちも人生を豊かにしてくれる必要不可欠な感情だ。
人と会う目的はそこにある。
まさに喜怒哀楽。

喜怒哀楽のレベルを上げて上げて上げまくる。
そのために好奇心がある。
これがないと話にならない。人生は始まらない。

来週号のみやざき中央新聞の1面は作家の浅田次郎さんということもあり、
「浅田次郎の壬生義士伝は渡辺健主演のドラマがサイコーに面白いよ」という話をした。

中井貴一主演の映画は日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞しているが
渡辺謙主演のドラマのほうは
2時間半×DVD4枚の長編だが、
こっちのほうが圧巻である。

血生臭いシーンが多いが、さて、何人が観てくれるだろうか。