水谷もりひとブログ

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出会いは神様の予定表に入っている奇跡

近藤蕉肝(しょうかん)先生は成蹊大学の名誉教授である。
専門は「連句」だそうだ。
俳句や短歌に少し遅れて江戸時代に誕生し、庶民に親しまれてきた歌の遊びである。

先週、その近藤先生がみやざき中央新聞本社に訪ねてこられた。
そして初めて「連句」のことを知った。

ある人が「5・7・5」で歌を詠む。
それを受けて、次の人が「7.7」でその歌の続きをつくる。
それを受けてまた次の人がその続きを「5・7・5」で詠む。
そしたらまた次の人がその続きを読む。

だいたい5人くらいで20篇ほど句が連なっていくそうだ。

なんて面白い遊びなんだ。

近藤先生は宮崎出身ということで、大学を退官されてから
月に一回、宮崎を訪れて1週間ほど滞在され、
連句のサークルをゼロから立ち上げておられる。
そのためにマンションを借りたそうだ。

今宮崎市と日南市に3つくらいできていて、活動しているという。

なぜ近藤先生と出会ったのか。
なぜ近藤先生がみやざき中央新聞編集部に来訪されたのか。

時間は先月にさかのぼる。
6月23日の土曜日。

その日は「みやざき中央新聞を読む会in宮崎」の日だった。
いつものように宮崎駅構内にあるカフェに8時に集まって始めようとしていたら、
なんとそのカフェが6月から9時開店に変更していた。

路頭に迷う集まった6人。

メンバーはウロウロしながら、
なんとか駅構内の反対側にあるベーカリーを見つけた。
急きょ、そこで「読む会」をすることになった。

約1時間30分、話はいつものように盛り上がった。
終わってみんな解散した後、
前原さんという男性が、一番近くの席でコーヒーを飲んでいた人に
「すみません。うるさかったでしょ」とあいさつしてお詫びをされた。

そしたら「何の集まりなんですか?」と言われたので、
「実はこういう新聞がありまして・・」と説明。
前原さんはみやざき中央新聞を手渡し、別れた。

その後、その方から「見本紙を申し込みたい」と編集部に電話。
そう、その方が近藤蕉肝先生。本名、近藤正先生なのだ。

いやぁー出会いって面白いね。

もしいつものカフェが開店時間を変更してなかったら。
もしそのベーカリーに入っていなかったら。
もし近藤先生がその店に入っていなかったら。
もし近藤先生が別の席に座っていたら。
もし前原さんが終了後、声を掛けなかったら。


出会いは軌跡。
いや神様の予定表に入っている奇跡だ。