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タテヨコ思考

大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学の出口治明学長の話を聴きました。

印象深かったことをいくつか書きます。
今日は「タテヨコ算数で思考せよ」

例えば、「安倍総理はいい政治をやっていると思いますか?」という質問に、
政治に興味のない人は論外として
それなりに政治に高い関心を寄せていれば、
「支持する」と言う人、
「史上最悪の総理だ」と主張する人に分かれます。


1人の人物について、
あるいは1人の人物がやっていることについて、
賛否両論分かれるのは、みんな自分の価値観で見ているからです。

人は自分の価値観に照らし合わせて、
自分の価値観としっくりいく人の話を受け入れ、
自分の価値観と合わない人の意見を聞くと
「それは間違っている」と言うのです。

この価値判断は正しいでしょうか。
もちろん、「それでいいじゃないか」と言うこともできます。

ただ、学者やジャーナリストのような立場の人は
もっと別の視点を持たねばなりません。
それが出口さんの言う「タテヨコ算数思考」です。


まず「タテ」。
「タテ」は歴史です。
「昔の人はどう考えたんだろう」と考える。

脳科学者の話によると、
「飛行機もインターネットもなかった時代の人たちの脳も、
現代人の脳も、その機能や構造はこの1万年、
まったく進化していない」というのです。

ですから「歴史に学ぶ」ことはすごく重要で、
そのことで私たちの思考の幅は少なく見積もっても2000年。
この2000年の中に登場したさまざまな人物から学ぶことができるのです。

「ヨコ」は「世界の人がどう考えているのか」と考える。
人種や民族が異なっていても、
「種」で見るとすべての人間はホモサピエンスという単一種です。
ですから世界の人のやっていることも参考になるのです。

出口さんは「夫婦別姓は日本の伝統ではない。
夫婦別姓になると日本の伝統的な家庭観が壊れる」と主張する人たちについて
「不勉強だ」と言ってました。

たとえば、源頼朝の奥さんが北条政子だったように、
日本は古来、夫婦別姓の国でした。

それからOECDと呼ばれる先進35か国の中で、
結婚の条件として同姓を強制している国は皆無です。

つまり「タテヨコ」の事実だけで見ると、
「夫婦同姓は日本の伝統ではない。夫婦別姓は家族を壊す」
と主張している人は「思い込み」と「イデオロギー」で発言している人たちです、
と出口さんは言います。

ということは、
「タテヨコ」思考でいうと
「夫婦別姓にすると家庭が壊れる」という意見は気持ちの比重が大ということですね。

きっと日本人は、
近代国家を形成していく中で、
「夫婦同姓にして親子みんな同じ姓になるほうが家族としてまとまりやすい」と考えたんでしょうね。
アメリカみたいに強制ではなく慣習法にすればいいのかもしれません。
夫婦同姓でも家庭崩壊している家庭はたくさんありますし。


「タテヨコ算数」の「算数」は明日。