話し方を学ぼう
「話し方」とはスピーチの技術のことである。講演会を30年近く取材してきた思うのは、
話し方がうまい人は、絶対話し方を学んでいるということだ。
日本人だから日本語は通じる。
だから話すテクニックなどなくても通じる。
ここに甘んじて、多くの講師がただしゃべっている。
視聴者も話し方を学んでいないし、
日本語が通じるもんだから
何となく講演を聴いている。
しかも講師は「先生」なので、素直に聴く。
はて、その講演を聴いて人生が変わるか。
「人生が変わる」
これが話すテクニックを持っている人から聴くのと
ただ講演を聴いて帰れるのとの違いだ。
本当に話すテクニックを持っている人の話は
聴く人の人生をゆさぶる。
内容がすばらしいだけでなく、
伝え方が重要なのだ。
たとえば、
ダイヤの指輪をプレゼントしてプロポーズするとしよう。
中身はダイヤ。
包装紙は高級ジュエリー店のきれいなものだったら二重に三重に心を動かすだろう。
しかし中身はダイヤ、
包装紙は新聞紙とか、スーパーのレジ袋だったらどうだろう。
「大事なのは中身だ」って言えるだろうか。
どんなに素晴らしいスピーチの内容でも、
話し方が磨かれてないと届かない。
もったいない。
たとえば
①滑舌が悪い。語尾が消えてします。
②必要のない話が多い。
③結論がよく分からない。
④自分の体験談が自慢話に聞こえてしまう。
⑤やたら教えようとする。
などなど。
講演というのは業績のあった人やその道の専門家が講師を頼まれる。
その人は講演を聴く側になったことが少ない。
あるいはスピーチのテクニックを学んではいない。
だからもったいない。
やっぱり講演を頼まれたら、
どうやって伝えるか
どういう話し方をすれば伝わるかを
客観的に考え、考え、考え抜くべきなんだなぁ。
ダイヤを贈るとき、どうやって渡そうかと考えるみたいに。
講演って聞く人の時間をいただくわけだから、
「無駄な時間だった」と思われないように。