水谷もりひとブログ

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劇場

又吉直樹原作の『劇場』が
劇場とAmazonプライムビデオ配信で
同時上映されている。

こんなことは世界初である。

1800円払って劇場に足を運んだ人もいるだろうが、
僕なんかはついパソコンで見てしまった。

始まってからずっと3分の2、いや10分の9くらいまで
気分の悪い映画だった。
もちろんそれが狙いだろう。

誰が見ても主人公の永田は演劇に没頭するだけのダメ男だ。
才能もなく、金もなく、わがままで、自分勝手で、協調性もないし、
人の助言も聞かないし、女性の心を平気で傷つけてしまう。

しかし、監督の行定勲さんは
原作を読んで自分と重なったという。
アートを限りなく追及した人間には、
そういう匂いがあるのだろうなぁ。

そしてこの映画は最後の最期で感動的なクライマックスが待っていた。

引き込まれた。
もう一回観よう。
あのラストシーンがもう一度観たい。
だからそこに辿り着くまでの、胸くそ悪いストーリーを
我慢しながら観よう。