水谷もりひとブログ

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執行草舟著『脱人間論』3

『脱人間論』<3>

人間とは何か。~なぜ今さら執行さんはこの問いを投げかけるのか。
それは現代人がもはや人間ではなくなっているからである。

執行さんはこの問題に答えるために人類誕生のところから語り、ついに人類は四大文明を築く。
一説によると、インダスやインカ文明を含めた六大文明と唱える人もいるし、
マヤや日本の古代文明を含めて八大文明と唱える人(私)もいる。

そんなわけで文明を手に入れた人類だったが、
皮肉なことにその文明によって人類は魂の声を聞いて生きるという野生性を失った。

いつしか人間は人間を最高のものとして自己礼賛するようになった。
社会の問題を考えるとき、いつしか我々は「人間とは本来何なのか」という命題を棚に上げている。
省略している。

イスラエルの歴史の中にもたくさんの預言者が登場し、
肉体の欲望のままに生きる当時の国王や国民に「神の声を聞け」と命懸けで訴えるが、
彼らの多くは殺された。

幸せとは何か。
成功とは何かを考える時、
みんな目に見える現実の範囲内でしか考えないし、学ばない。

執行さんは言う。「まず人間とは何か」を考えることが
すべてのスタート地点だと。

神はまず預言者を贈って自らのメッセージを伝えようとしたが、いつの時代も預言者は時の権力者に受け入れられなかった。
次に宗教をつくって、その勢力を拡大させることでメッセージを送ろうとしたが、
人は宗教団体を嫌う反面、宗教団体も世俗化していった。
次に新興宗教を送ったが、これも同様であった。
そして今はスピリチュアルな人を通していろんなメッセージを送っている。

そうやって人間の本来持っている魂の声を聞く耳にささやているのだ。


いやぁ~執行先生、難しいなぁ~