一生下男でも武士道がある
執行草舟さんの新刊『成功に価値はない!』に永田熊吉のことが書かれていました。熊吉は西郷隆盛に仕えた下男(使用人)です。
大河ドラマ『西郷どん』では、お笑いコンビドランクドラゴンの塚地が熊吉を演じていました。
熊吉は一生下男でした。
教養はありません。
出世もしていません。
「尊敬する歴史上の人物は」と聞かれて
「永田熊吉」と言う人はいないでしょう。
だけど、熊吉をバカにする人もいないはずです。
なぜなら、熊吉は西郷家の使用人として下男の仕事を全うした人であり、
自分が西郷家の使用人であることを誇りに思っていたからです。
大河ドラマの中でも熊吉はいつもイキイキと働いていました。
みんなから愛されていました。
きっと実際の熊吉もそんな人物だったのでしょう。
執行さんは「この生き方こそ武士道」と言います。
武士道とは刀を振り回すことでもなく
剣の達人といわれることでもなく、
自分の使命を貫く生き方のことをいうのです。
執行さんは言います。
「平社員として使命をまっとうしたなら武士道を貫徹した素晴らしい生き方だ」と。
「物事を損得で考えるな。利害などどうでもいいんだ。ただ生命を燃やせ!」と。
執行さんの本を読むと現実世界とのギャップが激しいですが、心の姿勢が正されます。