さびしい人は幸せ
「私はさびしんぼう。さびしいので恋をするの。だからさびしくない人より幸せよ」大林宜彦監督『さびしんぼう』という映画の中で、さびしんぼうの少女のセリフ。
高校時代にこの映画を観たときはただ「映画を観た」という感覚だったのに、
還暦を過ぎて観たときは、何と言うか、かなり主人公の男の子にも女の子にも
共感できるところがたくさんあって、
「心が豊かになる」というのはこういう感覚なんだと、改めて思った。
最近、離婚したばかりの女性の友人が、
「絶対再婚したい」と意気込んでいる。
「一人さびしい人生の後半期はいや」というのである。
それでパートナーを探しまくっている。
とにもかくにも「私と結婚してくれる人」を探しているので、
当初は「結婚がゴール」のような勢いだった。
「結婚がゴール」と思っている人は、大概、結婚生活が始まると
「こんなはずじゃなかった」と後悔しているのが常で、
「結婚はスタートライン」に過ぎなくて、
大事なのはスタートラインに立つまでの準備運動かな。
もちろん日ごろの練習も。