水谷もりひとブログ

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執行草舟著『人生のロゴス』

私の魂をとらえて離さない本と出会った。
執行草舟著『人生のロゴス』

分厚い本である。
これを最後まで読み通せる人は変人か天才か、熱烈な執行草舟ファンだろう。

中身は今すぐ必要な知識ではない。
しかし、「出会ってよかった」と思える言葉がちりばめられている。
190人の哲学者、思想家、宗教家、作家の言葉である。

私が最初に開いたのは62人目のページ、丸山真男の章だった。
タイトルに衝撃を受けた。
「マルクスが『私はマルクス主義者ではない』と言った」
しかし、ここからこの本にハマったのではない。

私は『人生のロゴス』というタイトルに惹かれた。
40数年前の、あの疑問が一気に蘇った。

高校生だった私は聖書を読んでいた。
ヨハネによる福音書の第一章第一節。
「はじめに言葉があった」という箇所。
これは「言葉」と訳されているが、
原書でははっきりと「ロゴス」と表記されている。
それを高校生の時に知った。

ロゴスとは理性、言語、理法、法則と訳される。
だから分からなかった。

「神の言葉」と言う人もいるが、
結局は「言葉」ではないかと思っていた。

『人生のロゴス』を読んで分かった。
ロゴスを直訳できる日本語がないのだ

ロゴスとは、神の魂(意思・思い)が入った理性、言語、理法、法則なのである。
そこに辿り着いたら、『人生のロゴス』が一段と身に迫ってきた。

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