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くるみの談話室 2493号(2013/02/04)
脳トレは楽しくやる

本紙代表 松田くるみ
 私は人の名前を覚えることがとても苦手でした。若い頃は無理なく覚えられていたように思うのですが、最近は新しい人と名刺交換をしたり、一度会って親しくおしゃべりしても、すぐ「ザルに水」のように名前が消えていきます。

 人の名前を記憶する脳の部位が壊れているんだろうなと、自分で思い込んでいました。

 先々週、ご縁があって「アクティブ・ブレイン・セミナー」という記憶法の勉強会に2日間、参加しました。終わってみると、「私、まだイケるかも…」と思えるほど、記憶することに自信が芽生えてきました。

 1日目に、基本的な記憶のやり方を教えてもらったのですが、最後に宿題が出ました。脈絡のない160個の単語を次の日の朝までに1から160まで順番を間違えずに覚えてくるという宿題です。これが何と全部記憶できて、すらすら言えるようになったのです。

 今まで私は左脳で覚えようとしていたんだということがわかりました。今回、右脳で覚えることで、時間が経っても記憶したものを忘れることもなく、また、いつでも容易に取り出すことができるようになりました。

◎          ◎


 先週の水曜日、茨城県ひたちなか市にある「然々(ぜんぜん)」という、とても素敵なレストランカフェで、みやざき中央新聞の読者会を開催しました。実はそのとき、習ったばかりの記憶法を使って参加予定者の名前を予め覚えて行きました。

 参加予定者は30名ほどでした。受付けのとき、無理なくお一人お一人の名前が出てきて、とても嬉しく思いました。きっとこれを応用していけば、ワクワクしながらいろんなことができるのではないかと思いました。

 ただ、「これを覚えよう」と決心して脳の引き出しに入れないといけないので、やっぱり鍛練が必要です。今までのように漠然と覚えていると、簡単に記憶から消えてしまいます。具体的なイメージ、感情など、いろんな脳の領域を使うことが、脳を磨いていくことになると思いました。

◎          ◎


 「磨く」と言えば、3か月に1回、私は歯の定期検診に行って、虫歯の点検をはじめ、自分では磨ききれていない部分を磨いてもらっています。以前は歯医者さんに行くのは億劫で、できれば行きたくないと思っていたのですが、最近は「磨いてもらえる」「歯がきれいになる」と、プラスの感情になりました。

 脳もこれと同じです。使えるうちはどんどん磨いていく。そこに楽しさや喜びを見出す。これが脳トレのポイントですね。
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