くるみの談話室 2438号(2011/11/28)
意外と気づかない声の長所、短所
本紙代表 松田くるみ
先日、都会からUターンしてきたという20代の女性が事務所に来られました。宮崎で今までの経験を生かした仕事をしたいという夢を持っていて、その話を聞いて欲しいということでした。私は応援できることがあればさせてもらおうと思って話を聞いていました。ところが彼女の話が響いてきません。なんでだろう?と思いながら聞いていたのですが、彼女の表情を見て分かりました。話すとき、口が開いていないのです。
さりげなく、「あなた、人から聞きづらいなんて言われたことがある?」と言うと、「滑舌が悪いと言われたことがあります」という返事が返ってきました。私は、「やっぱりね」と思い、「あなたね、“あいうえお”の“い”が足りないよ」と率直に言いました。そして、「い」を意識して口を動かしてもらうと顔に表情が出てきました。
◎ ◎
そういう私も電話でよく「松田」が聞こえにくいことがあるようで、「ますださん?」とか聞き返されることがあります。
20年前、宮崎に来たばかりのとき、1年間、地元放送局で1時間半のラジオ番組のアシスタントをしたことがあります。パーソナリティの局アナの方とおしゃべりをしたり、リクエスト葉書を読んだりするのが私の役割でした。初回のとき、スタジオの中で聞いたアナウンサーの声がはっきりとした美しい声だったので、私はものすごく感動したことを覚えています。
その方から、「あなたの声は語尾がはっきりしないよ」と注意を受けました。「~します」「~です」の”す”が聞こえてこないと言われ、「こうやったらもっとよくなるよ」と直してもらいました。
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ところで先日、ホテルオークラ東京であった経営者の会合で、『理容米倉』の米倉会長からジャズシンガーの旗照夫さんを紹介していただきました。NHK紅白歌合戦に7回も出場されている往年の歌手です。現在、旗さんは78歳ですが、今もNHK歌謡コンサートに出場するなど、現役で活躍されています。
旗さんは12年後の90歳に最高の声を出すという目標を持っているとおっしゃっていました。何度も声帯を痛めてきたこともあり、どのように息を出したら一番良い声を響かせることができるのかを自分の体で試してこられたそうです。
旗さんが私の目の前でハミングすると、その声はまるで生き物のように私の前で踊っているようでした。頬を上げて笑うと、とてもチャーミングな旗さんの90歳をお祝いするコンサートに是非参加したいと思いました。
(本紙代表・松田くるみ)
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2438号