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くるみの談話室 2432号(2011/10/10)
試写会で良かった

本紙代表 松田くるみ
 自主上映される映画は、ある一定期間上映される映画館での映画と違って、上映期日が1日だけのことが多いです。だからいい映画を観て感動したら、「しまった!家族や友人を誘えばよかった」と後悔することがあります。「あの映画、良かったよ」と勧めても、他の地域に行かないと観れないので、とても口惜しく思います。

 でも、先日観た映画『アンダンテ~稲の旋律~』は違いました。コスモス会という、不登校やひきこもりの子どもを持つ親の会が主催した「試写会」だったのです。

 「ひきこもり」ということがテーマの映画だったので、出掛けるまで足取りが重かったのですが、観てみると、感動がじーんじーんと波のように何度も心に押し寄せてきました。

     ◎     ◎

 音楽の道を志すも競争と期待の中で藪崎千華(新妻聖子)はひきこもりになってしまいます。家族も希望を失っていきますが、あるとき千葉県横芝光町の水田に「誰か私を助けて下さい」と書いた手紙を入れたペットボトルを置きます。

 その水田の持ち主は広瀬晋平(筧利夫)でした。その後、千華は晋平と手紙のやりとりをし、千華は晋平の農作業を手伝いに行くようになります。稲の成長と千華の変化が横芝光町の美しい水田から生まれます。

 原作者の旭爪あかねさんは、主人公の千華に、かつてひきこもっていた自分の体験を重ねています。そのとき、ふらりと田んぼに行った旭爪さん、稲田を抜けるさわさわとした風の音や、緑色だった夏の水田が秋になると黄金の色になる、その美しさに悩みを忘れてしまいました。

 悩んだり苦しんでいるのはあなた一人ではないということ、そして稲田の美しさを伝えたくて、その想いを小説にしたのでした。

 「晋平」の農業の師匠が松方弘樹さん、「千華」が通う列車の駅長さんが中条きよしさんと、そこにいるだけでいい味を出すベテランの俳優さんたちが、主役の新妻聖子さんの脇を固めていますので、見ごたえのある映画に仕上がっています。

 新妻聖子さんはミュージカルで活躍されているので、彼女の歌にも魅了されました。本当に「試写会で良かった~」と思えた映画でした。

 宮崎では11月18日(金)宮崎市民プラザ・オルブライトホールにて昼夜2回上映されます。間に旭爪あかねさんの講演会もあります。問い合わせはコスモス会・電話090-7458-0926(亀田)です。たくさんの方に観ていただきたいです。また、全国で上映中ですので、宮崎以外の方も映画のHPで上映日程をご確認ください。        

(本紙代表・松田くるみ)
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