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くるみの談話室 2497号(2013/03/04)
皇居勤労奉仕団に参加して

本紙代表 松田くるみ
 「皇居でのご奉仕に出かけませんか?とても素敵ですよ」と友人から誘われて、4泊5日の皇居勤労奉仕団に参加しました。皇居のご奉仕は団体に限って皇居のホームページから募集されています。私は友人の「エリコエフ奉仕団」のメンバーとして参加させていただきました。私たちのほかに、JAや学校など合わせて4団体が来られていました。毎年約7000人がご奉仕に来ているとのことです。

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 初日は小雪が舞い散る中、一般参賀が行われる宮殿の中庭で落ち葉拾いをしました。

 2日目は皇族の方々のお住まいがある赤坂御用地での落葉拾いでした。春と秋の園遊会はこの中にある赤坂御苑であります。他の班のメンバーは芝生の草取りでした。少し長めのピンセットで草を引き抜く作業をやったそうです。あの美しい緑の芝生はこういったご奉仕があってのことだったのですね。

 私たちは16万平方キロメートルという広大な御所の中の山道の掃き掃除をひたすらしていましたが、歩けない人は園遊会に使う鉢の下に敷き詰める松の葉の選定をしていました。春の園遊会の分ではなく秋の園遊会の分だそうです。こんなに前から入念にご準備していることに驚きました。

 3日目は天皇陛下が祈りを捧げる「賢所(かしこどころ)」や神事に使うお米を作る田んぼの横を通って皇后陛下の桑畑に行き、そこで剪定した枝を拾う作業をしました。この日は比較的暖かくて天皇陛下が植物の研究をされる建物の前で休憩をしたのですが、ここが東京の真ん中だろうかと思うほど、のどかな場所でした。

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 初日の午後に天皇皇后両陛下のご会釈(えしゃく)がありました。一つの部屋に集まり、ご奉仕に対するねぎらいのお言葉をいただくというものです。4団体の代表一人一人にお言葉をくださいました。仙台から来た団体には震災の被害について尋ねられ、その後の生活のことを心配されていらっしゃいました。

 最近は陛下の年齢を考慮して、ご公務が減らされているそうですが、陛下の強いお気持ちもあり、勤労奉仕団へのご会釈だけは外さないそうです。赤坂御用地では皇太子殿下のご会釈もありました。

 私はご奉仕をさせていただくという気持ちで参加したのですが、一般の人が立ち入ることができない皇居の隅々まで丁寧に案内してもらい、皇居一体に広がる歴史と伝統の深さを感じるとともに、厚いおもてなしを受けた感じでした。

 この国の先人たちが大切に守ってきたものを伝えたいために、ほんの少しのご奉仕を代償にして皇居に招いてくださるのではないかと思いながら帰って来ました。
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