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くるみの談話室 2401号号(2011/02/21)
『あしたのジョー』

本紙代表 松田くるみ
 編集長の水谷は以前、俳優養成所に在籍していたことがあって、その頃の話を聞いてから、私も映画や演劇を観るときはストーリーを追うだけでなく細かい演技を観ることが多くなりました。俳優さんがどんな表情で、どう演じているのかを観るのが楽しみの一つになっています。
 
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 私たちの思春期時代に流行った漫画『あしたのジョー』が実写版の映画になり、今上映中です。私は、力石徹役の加瀬谷友介さんと丹下段平役の香川照之さんが観たくて出掛けました。

 強烈に印象に残ったのは、力石徹の減量シーンでした。加瀬谷さんの唇に乾いた唾液がへばりついている場面がありました。断食をすると口が渇いて唾液がねばっこくなるそうです。

 減量して加瀬谷さんのあばら骨が見えるシーンがありますが、原作者のちばてつやさんが、「あれはCGですか?」と加瀬谷さんに聞いたら、そうではなく、骨身を削って作り上げた体だったそうです。

 香川さんは、ボクシングを見続けて30年というほどボクシングに詳しく、元々持っている役者魂と合わさって、彼は漫画の中の「丹下段平」そのものになり切っていました。改めてすごい役者さんだと思いました。

 漫画『あしたのジョー』には熱狂的なファンがとても多いので、ちばてつやさんは映画が受け入れられるだろうかと、試写会で完成した映画を観るまで恐ろしくて眠れなかったそうです。

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 私は以前、ちばてつやさんとご一緒したことがあります。1996年に、「東アジアMANGAサミット原画展」が宮崎市で開かれ、その中でパネル討論があり、そのときのパネラーが、ちばてつやさん、里中満智子さん、モンキーパンチさん、矢口高雄さんでした。私は司会をさせていただいたのですが、夢のような貴重な経験でした。

 ちばさんは戦後、満州の奉天で暮らしていました。一家が身を潜めた先はお父さんの友人で、中国人の徐さんのお宅。

 狭い屋根裏部屋で暮らす中、ちば少年は3人の弟たちに自分でお話を考えて紙芝居を作っていたそうです。自分の描いた絵が人を喜ばすことができるという、このときの経験が漫画界の巨匠「ちばてつや」に繋がったんですね。
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