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くるみの談話室 2569号(2014/09/08)
日報の意義

本紙代表 松田くるみ
 みやざき中央新聞が今の体制でスタートした当初は、あまり会社らしくありませんでした。3人だったこともあって会議や朝礼もなく、朝会社に来て、それぞれが黙々と自分の仕事をしていました。

 その後、パートさんが入り、しばらくして「朝礼とか打ち合わせとかしないんですか? そういうのがないと皆さんが何をしているのか分かりません」と言われました。それからその日の打ち合わせを兼ねた朝礼をするようになりました。振り返ると、随分いい加減な経営をしていたものです。 

 この春、新卒者を採用しました。社会人1年生ですから、何事も最初が肝心です。そこでまず日報を付けてもらうことにしました。

 日報を付けることで本人も一日の振り返りができますし、私も日報に目を通しながら、「今日も一日、頑張ったんだなぁ」とか「今日は体調が悪かったんだ」など、スタッフの様子が伺い知れます。

 「仕事に役立てようとペン習字を始めました」と書かれてあった時は本当に感心しました。

 何をしたかの報告だけでなく、日報には「今読んでいる本」「みやざき中央新聞で見つけた言葉」「明日の自分を励ます言葉」「今日気付いたこと」などを書き込む欄があり、振り返ると自分の成長の記録になるようにしています。

◎          ◎


 日報の素晴らしさを教えてくれたのは、北九州市にある㈱ウチヤマホールディングスが発行している社内報でした。

 毎回、内山文治社長が社員に向けてメッセージを紙面で伝えているのですが、これがとても役に立ちます。以前、「日報の意義」についてこう書かれていました。

 「ウチヤマグループには日報制度という素晴らしいコミュニケーションツールがあります。私は毎朝4時に起き、誰もいない本社へ出社します。全国の施設・店舗からファックスで届いた日報を私は合掌してから読み始めます。・・・この時間は私にとって非常に大切な時間です」

 4000人近い人が働く企業グループなのですが、組織が小さかった頃からずっと継続しているとのこと。

 内山社長は日報を、「上司と部下のコミュニケーションツール」、そして「自己成長のツール」と位置付けています。

 わが社の日報もこの考え方を取り入れました。

◎          ◎


 最近のスタッフの日報より。

 「今日は本当にM先輩に感謝の一日だった。改めて私もいい先輩になる気構えをつくりたいと思った」

 「講師に原稿を褒めていただいてすごく嬉しい」

 私も、毎日合掌して読み始めます。今は私と編集長の水谷も同じ日報を書いていますが、書きながらワクワクします。この輪を社内に広げたいと思っています。
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