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くるみの談話室 2594号(2015/03/23)
プロを育てた親の思い

本紙代表 松田くるみ
 先月、福岡県篠栗町(ささぐりまち)にある村田裕文さん・明美さんのお宅にお邪魔してきました。お二人は読売ジャイアンツの村田修一選手のご両親です。

 お部屋には、村田選手がゴールデングラブ賞を受賞したときの写真や「祝・月間最多安打46本」と書かれたバット、2度目のホームラン王に輝いたときの46号ホームランボール、WBCで使用した泥のついたスパイク等々、野球ファンにはたまらない品々が飾られていました。

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 前田恵著『母たちのプロ野球』(中央公論新社)には、プロ野球で活躍する選手の母たちが、どのように子育てをしてきたかが描かれています。

 結婚3年目、流産を繰り返した明美さんにようやく授かった子どもは水頭症の疑いがありました。

 明美さんは毎日近所の神社にお参りし、「神様、この子が元気で無事に育ってくれたら、私は自分の身を削ってでも世のため、人のために役立つ子どもに育てます」と祈り続けました。 

 また、脳に関する本で、「人間が普段使っている脳はわずか3%。たとえ脳に障がいがあっても、他の部分を使えば何とかなる」ということを知って、幼少期は五感を鍛える「脳トレ」をさせました。修一さんはボール遊びを、この「脳トレ」の中で覚えました。

 その後、水頭症ではないと診断され、すくすくと育っていきました。

 明美さんは、野球だけではなく感性を磨くためにピアノを習わせたり、勉強もしっかりさせました。

 少年野球では、通常の試合や遠征に行くときは親も応援やお手伝いで一緒に行きます。たとえ、我が子が試合に出ないと分かっていても、村田さんご夫婦はチームに付き添いました。

 「今日の試合、お前が出ないならよかろう、と言って応援に行かなかったらあの子の人生は変わっとったかもしれません」と裕文さんは当時を振り返っています。

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 高校入学前の1週間、裕文さんは修一さんをスポーツ選手専門の病院に入院させました。怪我で将来を棒にふらないようにと、修一さんの体を作るためでした。 そのときのことを村田選手は日記にこう書いています。

 「・・・おかげで、理屈がわかるようになったのがよかった。その理屈とは、インナーマッスルとアウターマッスルのバランスが悪いことで故障が起きるということである。だから筋トレなどで内側の筋肉と外側の筋肉をバランスよく鍛えていくことが、一番早い回復の方法だと分かった。・・・この1週間で習ったことをしっかりとこれからも続けて高校に入っても故障しないような体作りを目指していきたいと思いました」 

 村田選手もすごいけれど、彼を育てた親の思いもすごいと思いました。 
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