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くるみの談話室 2673号(2016/11/28)
足の裏の悲しい物語

本紙代表 松田くるみ
 先々週、実家の岐阜県に帰省した際、西国第三十三番満願霊場、谷汲山(たにぐみさん)華厳寺(けごんじ)のもみじ祭りに、92歳になる母と出かけてきました。

 本堂は100段近い階段を上ったところにあります。私は母が上りきれるか心配でしたが、私の心配をよそに上りきり、お参りをしました。

 さすがに疲れたので2人でベンチに腰掛けていたら、母が「くるみ、あんたは歩き方が悪い。かかとから下ろさないといけないのに、つま先から下ろしている」と、私の歩き方を指摘してきたので、びっくりしました。

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 実は、私は20代の頃から「外反母趾(がいはんぼし)」と「たこ」と「魚の目」といった足の不調に悩まされています。仕事で長時間歩くときや立ちっぱなしのときはとてもつらいです。当然、靴は柔らかくて、低いヒールの靴を履いています。「この悩みがなくなったらどんなに幸せだろう」とずっと思っていました。

 先月、「みやざき足育センター」の成田あす香さんに、足の計測をしてもらいました。

 通常、靴は足の長さで選びますが、成田さんは、「足囲」といって親指と小指の付け根のところをぐるりと測って、その寸法も靴選びに必要だといいます。

 立っているときは体重がかかるので足囲は広がります。どうも私の場合、立ったときに足囲がぐんと広がって、おまけに、痛いところをかばうので余計なところに力が入って、それが「たこ」や「魚の目」の原因だということでした。

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 「足の診療所」の桑原靖院長が書かれた『放っておくと怖い足の痛みと不調を治す本』(宝島社)を読むと、足のトラブルの解説から治療法、正しい歩き方、靴の選び方などが書かれてあり、今まで市販の薬を塗っていただけで、大切なことは何も知らなかったことを後悔しました。

 東京・表参道にある「足の診療所」は、日本で初めて「足病学」という考え方を取り入れた日本初の足専門診療所だそうです。

 さて、私は成田さんから紹介してもらった「フットケアサロン」(都城市)に行き、そこで靴選びのコツを教えてもらいました。

 靴は足の甲のアーチがくずれないように固い靴のほうが良いそうです。また、靴は重いほうが振り子のように動いてくれるのでかえって疲れないということも教えてもらいました。私は今まで軽くて柔らかい靴を選んでいたので、真逆だったのです。

 そして、足裏が皮膚呼吸できるように「たこ」と「魚の目」をきれいに削り取ってもらいました。何十年来の悩みから解放され、幸せいっぱいになりました。

 ただ、ひと月経って、また「たこ」ができ始めました。歩き方から直さないといけないですね。(-_-;)
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