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くるみの談話室 2368号(2010/06/07)
注意はし過ぎるくらいがちょうどいい

本紙代表 松田くるみ
 今週は口蹄疫の話です。えびの市では終息宣言が出ましたが、もう一方の児湯地区は今も収まっていません。

 先週、一日に大量に牛や豚を殺処分しないといけないため、生きたまま次々と穴に落として、処分しているという話を何人かの人から聞きました。

 似たような話がいろんな人のブログで「ある畜産農家の日記」として紹介されています。

 「後から後から落とされた豚はジャンプして穴から必死に飛び出ようとするんよ。だから、上からブルーシートをかぶせてよ、コンパネの板を上において、飛び出してこんように人間が上に乗るっちゃわぁ・・・それでん、下から・・ドンっ!ドンっ!て必死にぶつかってくっとよ。そのすきにブルーシートの隙間からホースを入れて、中にガスを流し込むとよ、するとだんだん静かになってきてよ…」

 私もこのことをコラムで書こうと思ったのですが、情報の出所が分かりません。そこで、知り合いの獣医師や読者の畜産農家に電話を掛けて確認してみました。すると、「そんな話は聞いたことがない。豚は電気ショックで、牛は薬で殺しているよ」と言われました。

 確かに殺処分の現場は想像を絶するものだと思いますが、その一方で、事実と噂が錯綜して流れているようです。

◎          ◎


 週末、鹿児島県の伊佐市に出掛ける用がありました。近くに従妹がいるので、久しぶりに会いに行こうと思って電話をしました。最初は「どうぞ。待ってます」と言ってくれたのですが、彼女のご主人が家畜の獣医だったことを思い出し、心配になって、「私たち、行ってもいいかしら?」と、もう一度電話をしました。「じゃあ聞いてみるね」と受話器を置いた電話先から、ご主人の「やばいっ!」という声が聞こえてきました。そして、「来ないでくれですって」と言われました。

 宮崎市に住んでいる私たちは安全圏の中にいると思っていても、県外の、しかも獣医さんからすれば、「宮崎の人は危ない」と思われているのでしょう。

 そう言えば、時々仕事で畜産王国のニュージーランドに行っている友人がいるのですが、入国するときは空港で必ず「3ヵ月以内に牧場に行ったかどうか」を聞かれるそうです。

 そのうち終息宣言が出て、いつの日か口蹄疫のことが忘れさられる日がくるかもしれません。でも空港でのチェックや、牧場への出入りはニュージーランドみたいに厳しくやり続けることが必要だと思います。

 注意はし過ぎるくらいが丁度いいですね。
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