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くるみの談話室 2376号(2010/08/02)
日本中でハグハグキャンペーンを

本紙代表 松田くるみ
 以前、本紙社説に「抱っこの宿題」のことが載ったとき、それを読んだ大阪・堺市の東百舌鳥保育園の中辻祥代園長から、「私たちの保育園でもハグハグキャンペーンをやっているんですよ」と連絡がありました。

 園長が、なぜハグ(抱きしめる)の大切さを伝えているのかというと、近年、抱っこされることに慣れていない子どもたちが増えているように思えるというのです。つまり抱っこが必要な幼児期なのに充分抱っこされていないのではないかと。

 乳幼児は「こうしてほしい」「ああしてほしい」と言えません。寂しい気持ちがあってもそれを言葉に出来ません。でも、長年子どもたちを見てきた直感で、子どもたちの心の寂しさを感じるというのです。

 それで園では機会あるごとに子どもたちをしっかり抱きしめるということを意識してやってきたそうです。その結果、目に見えて子どもたちの表情がイキイキしてきました。

 「それなら家庭でも親に意識してハグしてもらおう」と考え、昨年の10月19日から11月15日の4週間、ハグハグキャンペーンを企画しました。

◎      ◎


 先月、私が大阪に行った日、そのシンポジウムが開かれ、ハグハグキャンペーンに参加した3人のお母さんと1人の保育士の感想を聞くことが出来ました。

 「仕事が忙しいときは抱っこなんかしている暇がなかった」「下の子ができると上の子を抱っこすることがなくなった」という話もありましたが、キャンペーンに参加して、「子どもだけでなく自分も気持ちが落ち着いてきた」「ぎこちないハグから挨拶のように普通にハグができるようになった」「子どもから『キャンペーンだよ』と言ってハグを求めてくるようになりました」など、「子どもが変わった」「家庭が変わった」という感想が多かったです。

 中には「キャンペーンだから協力して」と言って、旦那さんにもハグをしていた人もいました。その結果、旦那さんが積極的に家事を手伝ってくれるようになったという「副産物」もあったそうです。

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 以前、NHKで、ハグやスキンシップをすると脳内から「愛と絆のホルモン」と言われているオキシトシンというホルモンが作られるという番組をやっていました。

 このホルモンが分泌されると、心から不安や疑問が消え、信頼関係が生まれるというのです。普段は授乳の時に母子両方に作られるそうです。また、オキシトシンを多く作った子は、大きくなるとストレスに強い心が育ち、学習能力も高まるとか。

 子どもが大きくなると、ハグはしにくかもしれませんが、肩や腰をマッサージするのも同じ効果があるそうです。ハグハグキャンペーン、全国に広めたいですね。
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