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くるみの談話室 2486号(2012/12/03)
出逢いと別れの心構え

本紙代表 松田くるみ
 先月、立て続けに二人の友人の結婚式に出席しました。二組とも、片方が再婚でした。それぞれに幸せそうで、やっぱり結婚式っていいなぁと思いました。「縁あっての出会いです。このご縁を大切にしてね」と心から祈りました。

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 今年は結婚の不思議さを考えさせられることがいくつもありました。その一つの話をご紹介します。

 高校の頃から仲が良く、お互いの家を行き来していた二人は、当たり前のように将来結婚しようと決めていました。

 大人になってお互いの仕事も決まり、ご両親に結婚の報告もしました。式の日取りや会場も決まり、婚礼衣装での前撮りも済ませました。ところが、招待状を出す段階になって、その婚約は破綻しました。結婚に不安になったという彼。よくよく話を聞いてみると、もう一人好きな女性がいたということでした。

 二人は婚約してから半年間ほど同棲していたのですが、彼から「やめたい」と言われた彼女は3日後にアパートを出て、新しい部屋を借り、引っ越しを済ませました。悲しみから立ち直るまで、少し時間が掛かりました。心理カウンセラーから心の整理もしてもらいました。

 そして、「相手の悪口は一切言わない。未練をもたない。さびしい心を穴埋めするようなお付き合いはしない。いつかこの話をしても『そんな過去は気にしない』と言ってくれる人が現れたら、その人こそ運命の人」と、そう心に決めて前向きに歩き始めました。

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 恋愛って出逢いも大事ですが、別れ方も大事ですね。恨みつらみが残る別れ方をすると、決して次にいい出逢いはないそうです。苦しいときは運気が下がっているときです。そういうときは、いろんなことに感謝しながらじっと耐えていくと、次にいい出逢いが待っているものです。

 映画にもなった『阪急電車~片道15分の奇跡』という小説も、同じように結婚直前に、相手の男性に新しい女性ができて、フラれてしまう女性が主人公です。

 女性は、婚約破棄を受け入れる条件として、二人の結婚式への出席を要求します。そしてその二人への当て付けに純白のドレスを着て式に出たのでした。

 式の帰り、阪急電車の中で涙ぐんでいると、隣に座っていたおばあさんから声を掛けられます。そのおばあさんがいろんな話をしてくれ、その言葉が彼女の人生を大きく変えていきます。

 「運命の人」がどこにいるか、自分にもわかりません。だから、ご縁を大事にする、目の前に起きたことに不満や愚痴は言わない、そんな心構えで結婚を考えたいですね。
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