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くるみの談話室 2476号(2012/09/17)
掃除に学ぶ人生

本紙代表 松田くるみ
 NPO法人「日本を美しくする会」は、全国各地で「掃除に学ぶ会」を展開しています。トイレ掃除が主な活動ですが、宮崎市では平成9年発足以来、隔月に小・中・高校のトイレ掃除をしています。

 元々は㈱イエローハットの創業者・鍵山秀三郎さんが提唱したもので、今や日本全国にとどまらず、台湾、ブラジル、中国、ルーマニアまで広がっているそうです。

 先週、「宮崎掃除に学ぶ会」の年次大会が開催されました。発足当初から参加されている「日高のばあちゃん」こと、「お菓子の日高」の日高美恵子会長の米寿をお祝いする会も合わせて行われました。

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 今回の大会には鍵山さんの講演があるということで、鍵山さんを師と仰ぐ人たちが九州各県から集まり、遠くは東京、千葉、神奈川からも来られ、400名近い参加者で会場がいっぱいになりました。 

 鍵山さんは、講演の中でこんな話をされました。

 「私に何か特別な才能があれば、それを開花させていったでしょう。ところが私には何もありませんでした。できることといえば掃除しかなかったのです」

 「掃除をすることで、荒んだ人の心を穏やかにすることができ、そのことで世の中を良くしていけると信じて、この50年、黙々と掃除を実践してきました」

 今回、私は「宮崎掃除に学ぶ会」の児玉代表と共に、鍵山さんを宮崎空港でお出迎えし、市内観光のガイド役を仰せつかりました。

 平和台公園を案内したとき、鍵山さんは生垣が蔦に覆われているのを見つけ、「やぶからしに覆われると生垣が枯れてしまうことがあります」と言うや否や、素手で生垣の中に腕を突っ込み、蔦の根元を引き抜き、生垣を覆う蔦をはがし始めました。あまりにもすばやい行動に一緒にいた私たちも驚いて慌ててお手伝いしました。

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 どんなところにも気を配り、自分の責任のように即行動される姿に感動しました。せめて自分の家の周りは自分の責任できれいにしようと思いました。

 子育てについても、こんな話をされました。「幼少の頃、私の母は汗っかきだった私の肌着を一晩に3回も替えてくれました。少しでも気持ちがいいようにと思ってくれていたのですね」

 「赤ちゃんは驚かせてはいけません。抱くときは赤ちゃんの手が体から離れないようにいつも手を添えます。抱っこから寝かせるときは、赤ちゃんの背中が布団に付いてから体を離します。私の家ではこのように育ててもらったので私の兄弟は皆、穏やかな性格です」

 何気ない一言一言が、心に深く残っています。
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