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くるみの談話室 2461号(2012/05/28)
そしてミツバチがいなくなった

本紙代表 松田くるみ
 先週は初めて四国に上陸し、徳島市で読者会をしてきました。きっかけは、元小学校校長の町田雅俊さんです。町田さんは、昨年3月に現役引退後、ご自分の名前と、「街中」と、「コミュニケーション」を掛け合わせて「マチコミ図書室」を開所されました。カフェのような空間に蔵書を置き、その隣には30人ほど入るスペースがあります。「ここでみやざき中央新聞の読者を集めて勉強会のようなことをしたい」というメールを数ヵ月前に頂きました。

 「それなら、その第一回目は私たちも参加します」と言って、編集長と一緒に出掛けたというわけです。

 近隣の県の読者にも案内のハガキを出したり、新聞に広告を載せたら、愛媛県や香川県だけでなく、大阪や千葉からの参加者もあり、定員いっぱいの32人が参加して、水谷講演と交流会を行いました。

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 その夜は、せっかく徳島入りするということで、経営者の勉強会を主宰している「山のせピーエス㈱」の早藤重忠さんのグループが水谷講演会を主催してくださいました。

 その後の懇親会には、いろんな業界の経営者が参加されました。その中で養蜂場を経営する野田和博さんのお話がとても印象に残りました。「今流通している蜂蜜の95%以上が中国産です。今日本にはミツバチがいなくなっているんです」

 たとえば、イチゴは人間が交配すると十分に花粉がつかないのでいびつな形になり、商品価値が下がります。それでミツバチをレンタルして交配させているところもあるそうです。ところが最近はミツバチを放ると巣に戻らないというのです。

 養蜂家の方たちがお金を出し合って専門機関に調べてもらったら、ネオニコチノイドという農薬が蜂の神経を破壊して方向感覚を狂わせ、帰巣できないまま死んでしまうそうです。JAが農家さんに勧めている農薬なので、かなり広く使われており、とても困っている様子でした。

 今は、害虫を食べるツバメも少なくなっているそうです。

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 以前、爬虫類研究家の千石正一さん(故人)を取材したことがありました。「野生生物がこれ以上いなくなると人間が住めない地球になる!」と、具体例を挙げながら話されていました。「飛行機の部品のリベット(釘)が1本抜けても墜落しませんが、どんどん抜け落ちていくといずれ墜落するでしょう。これと同じです」と。

 生き物を守るということで一番の基本は「たくさんいるやつを守る」だそうです。蜂もたくさんいるのでこうった生き物を守ることが、最終的に人間が守ってもらえることに繋がっていくというのです。

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